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【考察】「きえないひとみ。」2部8曲目(16)を読み解く【その5】 2009.02.17[火]

動画&歌詞その1その2その3その4その5その6その7

【個人的考察つづき
「あたしが何とかしてやるわ!」 在りし日の約束。

その4までを読んでからご覧ください。


■子どもたち
何エコエコ言ってるの?』から始まるリンパートには、なくてはならない登場人物がいます。
それは、イクラちゃんです。
画面いっぱいに現れ、リンとレン、二人の心の動くさまを見つめている存在です。
しかし、磯野家の一員とも言える彼も恐らく、水道橋に実際に存在するわけではなさそうです。

以前、波平さんやフネさんはリンレンの「内なる大人」ではないかと述べました。
(→参考:内なる大人
ロシア時代に触れ合った磯野家は、リン(やレン)にとって良い印象があるようです。
それでは、彼らにとってイクラちゃんはどのような存在と言えるでしょうか。

まず可能性として挙げられるのは、「内なる子ども」であること。
リンがどこかへ置いてきてしまった、自分自身の無邪気さや純真さの化身=イクラちゃん、
そう考えてみます。
自分自身に言い聞かせて押さえつけてきた「子ども」の部分を、現実と一緒に受け入れた
こどもはきらい』とつぶやいていたリンですが、14歳と言ったらまだ「子ども」。
(『少年法万歳だわ』とうそぶくくらいですから、一応自覚はあると思いますが…)
こどもはきらい』は自分自身をも否定していたのかもしれません。

他に考えられるのは、リンの「過去を認める気持ち」でしょうか。
ぬすみはげどう?」で赤いレンが盗んだ『ガキのスカーフ』は、磯野家の子供たちのものである可能性もあります。
(連作中に登場するのは、イクラちゃん・タラちゃん・カツオくんです)
「赤いリンが死んだのは、赤いレンが『ガキのスカーフ』を盗んだからだ」とすると、逆恨み的には、
「磯野家の子供たちがスカーフを盗まれなければ、赤いリンも赤いレンも死ぬことはなかったのに」。
あるいは、「ぬすみはげどう?」のレンらしき人物を取り囲む「ドナルド状態」の子供たちの中に
磯野家の子供たちがいなかったとも限りません。
その場合はもっと直接的に恨みを抱いてもおかしくないでしょう。

まとめると、あの「悲劇」の日に磯野家の子供たちが直接かかわっていようがいまいが、
普通ならば磯野家の子供たちに対して、二人がいい思いを抱くことはあまりなさそうです。
しかし、イクラちゃんが堂々と登場し、リンとレンを見守っている。
リンが過去をふっきり、「悲劇」の上にこの現在があると認めたことの象徴として、
イクラちゃんが登場するのかもしれません。


■目覚め
さあ、イクラちゃんを従えたリンがレンをさらに挑発します。

 諦めないで ほら
 あたしを見てよ ねぇ
 自分しか見てない
 君の瞳はゴミ


そんなうじうじしててどうするの?あたしは変われたのよ!
煮え切らない』レンに対して、リンは言葉をたたみかけます。

この世界を終わらせることを望んだレンでしたが、
それは別に世界を滅亡させたいという大きく暗い野望あってのことではなさそうです。
ただ、この世界に生きることはつらく『苦しい』。
レンの本音は「"自分自身が"消えてなくなってしまいたい」ではないでしょうか。
自分の置かれている現状に不平不満を言うばかりで、進んで現実を変えようとはしない。
自ら命を断つようなふんぎりもつかず、真綿で首を絞められるような苦しさだけをただ感じる。
だったら、世界ごとなくなってしまえばいい。

リンの『諦めないで』は、そんなレンに対しての叱咤激励
この世界に生きること、自分自身であることを『諦めないで』。
あたしがいる。君にはあたしがいる。
君がただいるだけで幸せと感じる、あたしがいる。
だから、『あたしを見てよ』。


ここでは、ちょうど逆転現象が起きていますね。
「けっせんとうじつ!」では、リンが『自分しか見てない』状態でした。
恋に恋』して、思い通りになる相手としてのレンが好きだったリン。
"一番"になるためにがむしゃらになって、ミクのまねをしたり、生徒会長を目指したり。
しかし、現在のリンは"赤の時代"を思い出して生まれ変わった
だから、今のあたしを見てよ』。

レンは赤いリンに恋い焦がれているようですが、実はただ自分が楽になりたいだけなのです。
赤いリンは、赤いレンにとっては唯一無二の存在。母親のようなものと言ってもいいでしょう。
赤いリンに食べるものも住むところも用意してもらって、ただ甘えればよかった"赤の時代"。
しかし、現在のリンはレンの母親でも保護者でもない。
レンにはレン自身の人格があり、責任もある。現在のリンはそれをわかっています。
だからこそ、別個の存在として『好きになった』。
ですがレンは、それが重く苦しかったのかもしれません。犬であれば感じなくてもよかった苦痛です。
リンとの存在が未分化なまま、ただ胎内でゆられていたいだけなのに
リンは自分を産み落としてしまった。
リンと自分は違う存在なの?自分の足で立つのは苦しいよ。

確かに、レンはリンに焦がれている。しかし、リンを別個の存在としてはとらえていない。
胎内においてくれる存在。ここにリンの人格は入り込む余地がありません。
そんなレンに、リンは言葉を突き付けます。
自分しか見てない 君の瞳はゴミ
ガツンと言いきりましたねぇ。リン様の本領発揮です。
さて、今まで数回あった"イクラちゃんワイプ"ですが、ずっとレンは目をそらしたままでした。
しかしこのセリフの後、初めてレンはリンの目を見つめます
ゴミ』呼ばわりされてさすがのレン君も黙ってはいられなかったのでしょう。
リンとしては、計画通り。『ムカついたでしょ?
リンは、自分の言葉がレンに届くのかを確かめたかった。
自分で耳をふさいでいるだけで、心は死んでいないことを確かめたかった。
大丈夫。まだ死んでない。それなら、『まだ 君の瞳は 輝けるはずさ

君はもう、この世界に生まれているの。自分の足で立って、そしてあたしを見て。


■手のひらを太陽に
子供であることを認めたリンと、子供でいたいと願うレン。
両者には大きな違いがあります。
しかし、リンはそんなレンを理解して、それでもいいと訴えかけます。

不満でも不安でもいいから『全てぶつけてみて』ほしい。『あたしが何とかしてやるわ』。
君と二人でサンデー これがあたしの望み』。
あたしは君と一緒にいたい。君のことが好きだから。
君の望みをきかせて。

押して、引いて、また押して。だんだんと近づく二人の心の距離。

最後のチャンス』は、ここでレンが自分を拒否するのならば、
もうレンのことは追わないと決めた意思の表れでしょう。
忘れてしまいそうになりますが、この場面は、
「リンがレンに告白をして、その答えを待っている」状態なんです。
リンにとっては、レンを諦めるかどうかの『最後のチャンス』ですが、
レンにとっては、リンを触媒にして自分自身が立つかどうか決める『最後のチャンス』です。
このまま、暗い場所に沈み込むのか、太陽に照らされた場所に出ていくのか。

答え聴かせてよ

そしてレンは決断します。
リンの差し出した手を取るレン。その瞬間、画面に光があふれます。
レンの『答え』に世界が変化しました。
手と手を合わせ』ることは、リンの望んだ『二人でサンデー』。
心も溶けるのよ』は幾度もモチーフとして登場した「メルト」(別窓開きます)の本歌取り。
リンが「主人公」になった瞬間をも示しているでしょう。
夜空に浮かび上がる波平さんとフネさんも、二人の「ハッピーエンド」を温かく見守っているようです。


■つないだ手を離さないで
最後に一点だけ。
1度目のサビの『二人でサンデー』部分、青空を背景にしたリンとレンがいますね。
ここではまだ、二人は実際に手をつないでいませんでした。
あれはリンの心象風景です。
君と手をつないで、明るい太陽の下を歩きたい。
レンの表情がうかがえないのは、リンが「現実」を知っているから。
妄想の中ではレンが微笑みかけてくれるかもしれない。
けれど、レンの本当の気持ちは、あの時点のリンではわからない。
心象風景は、リンの決意と不安が表現されたものと言っていいのではないでしょうか。

きえないひとみ。
それが、こうなりました。



やっとリンレンパート終了です。
時間をかけた割には深く考察できておらず申し訳ありません。
次は、ミクパートです≫その6

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