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【考察】「きえないひとみ。」2部8曲目(16)を読み解く【その6】 2009.02.18[水]

動画&歌詞その1その2その3その4その5その6その7

【個人的考察つづき
そして、その頃ミクは。

その5までを読んでからご覧ください。


■彼岸の女
さて、ここからはミクパートに突入します。
始まりは闇。真っ暗な画面に音だけが響きます。
たゆたうような調べに"シュボッ"という音が断続的に響きます。
にあふれたリンパートとは対照的ですね。

今まで我々が見ていたミクは、

と、ある意味非常に生き生きとこの世界を動き回っていた印象があります。
危うさはあるものの、大輪の花が咲き誇ったかのような存在感を見せつけていましたね。
特にドナルドへ傾倒してからは、傍観者・観察者・道化的な立ち回りをやめて一人の登場人物となり、
だんだん感情をあらわにしていく様子が描かれていました。
しかし、ここで登場するのは我々の知らない「ミク」です。

暗い水底から浮かび上がってくるような声。
揺らめく水面に映るのは、ひどくぼやけた誰かの影。
ゆっくりとゆっくりと上にパンしていくと、見覚えのある赤白のニーソックスと髪の色。
彼女のトレードマークとも言えるツインテールをほどいて、うつむき膝を抱えた姿。

しつこいようですが時制をおさらいすると、
きえないひとみ。」は、「場面は「またあえたら☆」「みえないよるに。」と同日です。
(投稿者メッセージより)
このミクは、ちょうど"大好きなんだ"、"もちろんさ"と言い残し消えてしまったドナルドを「見送った」直後。
ポテトを食べて』いる証拠に、足元には真っ赤な"ポテト"の容器が散乱しています。
(ポテトとは→参考:ご一緒にポテトはいかがですか?

このミク、どこか「いっしょじゃない」のリンを彷彿とさせませんか。
「けっせんとうじつ!」で"ミクスタイル"にキメたリンの暴走後の様子と似ていませんか?
二つに結っていた髪はほどけ、せっかくしたおしゃれも滑稽さを強調するよう。
そんなリンを嘲笑していたミクですが、今では同じ状況が自分の身の上に降りかかっています。
ドナルドを失い、"メルトスタイル"にキメた服装ももう意味がない。

けっせんとうじつ1 いっしょじゃない1   きえないひとみ。

うずくまる水辺は、ミクの心理をそのままあらわしていると言えるでしょう。


■よどみに浮かぶうたかたの夢
序盤、ミクは「みえないよるに。」までのドナルドとの日々を思い出しているようです。
息をすることも忘れる程 ポテトを食べて思い出すの』。
すでに"ポテト"の残骸がうずたかく山になっているのは、
みえないよるに。」終盤から、「きえないひとみ。」リンパート終わり(「正常化」)まで
ミクがずっと"ポテト"を食べ続けていたことを示しています。
恐らくは、「みえないよるに。」で『最後までささやいて! 大好きと...』という
ドナルドの「最後の言葉」を聞き続けるためではなかったかと編者は考えます。
「幻覚の世界の住人」ドナルドが見えるのは、トリップした時だけ。
私が『ぶっ飛び』続ければ、ドナルドも消えないのではないか。ミクはそう考えたのかもしれません。

でも、"ポテト"じゃ今までみたいにぶっ飛べない。
彼は消えたまま、二度と姿をあらわしてくれない。

一人ぼっちのミクは思い出します。

君の話す言葉は少なく 私は想像の中なの
もちろん、君=ドナルドでしょう。
ミクは、自分ばかりはしゃいでしまったけれど、本当に彼は私のことが好きだったのかなと、
ふと思ってしまった。
いつも自分のことしゃべってわがままばかり言ってたけれど、彼は幸せだったのかしら。
何を思っていたのだろう。何を考えて私と一緒にいたのだろう。
やっぱり『私はただの道具?』だったのだろうか…。


当たり前の話ですが、サンプリングとして使ったドナルドの声は種類が限られています。
今まで登場した声ネタでいうと、

(網羅できていなかったらごめんなさい。一部使用の分も含めて記載してあります)
こう見ると意外に多くしゃべっているような気もしますが、
これしかボキャブラリーがないと考えると残酷ですね。
これらの言葉だけで、
リンを追い込んだり、レンをたぶらかしたり、ミクと愛を囁きあったりしたドナルド。

もし、ドナルドに自由意思があったとして、ミクに何かを伝たくてもうまく思いを言葉にできなかったでしょう。その思いも、真実ももう闇の中です。

どんなことを思っても、いくら後悔しても、もう彼は消えてしまった。
ミクの思いは『想像の中』でただ揺らめくばかり。


■覆水盆に返らず
人間の思考は、一度深みにはまるとなかなか浮かび上がってこれないものです。
しかも最愛の人をなくした直後では。
ミクもその例に漏れないようです。

みえないよるに。」で交わした約束。
あきらめない わたし捜す 君に またね 逢えるはずよ☆』。
消えゆくドナルドに必死に語りかけた言葉です。
しかし、ここでは自嘲気味に言うのです。
明日になれば会える…なんてね 豚(リン)みたいくだらないわ

この二つのセリフの出所は、「いっしょにね!」の『明日また 逢えるわ』でしょう。
あの作品の一番強いメッセージといえば『あなたの側にいさせて』でした。
リンにとっての『あなた』は、歌中歌においてはうp主、実際はレンが対象だと編者は考えます。
(→参考:リンの歌う『あなた』
(そういえば、ちょうどあの歌が"初音ミク"の初登場でしたね。)
ミクがもしあの歌を聴いていたのであれば、一番真っ先に思い浮かべるあなた=ドナルド。
だから、我を忘れて『またね 逢えるはずよ☆』と彼に言いました。
でも、冷静(と多分ミクは思っている)になってみると、あまりに「自分らしくない」言葉。
消えてしまったんだから、もう戻ってこられないのに。
リンが「正常化」したら、「終わり」だって知っていたのに。
気休めの言葉を聞いても、きっと彼はうれしくなかっただろうに。
だから彼は笑っていたの…?

疑心暗鬼になっていてもおかしくありませんね。

けれど、必死になったときに出た言葉こそ飾らない言葉だとは思いませんか。
ミクはアイドルとして、生き馬の目を抜くような競争に打ち勝ちトップの座に君臨していた。
ゆえに、敵も多く、防御しなくては自分自身を保てなかった。
防御の手立ては、キャラ作り

まほうはじゃどう1

高飛車でわがまま。何を考えているかわからない。とりあえず、ぶっ飛びたいの!
これは本当のミクではありません
ミク自身はそんなキャラに疲れ果て、薬に溺れていった。
幻覚の世界でドナルドに出会い、キャラを作らなくてもいい、
防御していない自分をさらけだしても"大好きなんだ"と微笑んでくれる幸せを知った。
そして幸せに陰りが見えてきたとき、リンのまっすぐさに触れた。
いじらしいリンを見て、『恋するあなたは 少しだけ 輝いた…』とつぶやく。

リンを太陽、自分自身をとなぞらえるように、ミクはリンがうらやましかったのでしょう。
だから、必死になったときリンの歌を思い出した。
ミクの本音は『(リン)みたいくだらないわ』ではなく、
"リンみたい"になりたかったのになれなかった。そんな風になれると少しでも思った自分が『くだらないわ』だと考えられるでしょう。

でも、現実に戻るのには疲れてしまった。
戻るには、すこし"ポテト"を食べ過ぎてしまった。

私はもう戻れない だから 一番なんかくれてやんよ!


■世界で一番お姫様
そう、ミクパートで最も特筆すべきなのは、順番なのです。(→参考:1番2番
リンレンミクが複数人で一つの歌を構成する際に、常にミクは一番最初のパートにいましたね。
だからこそ、リンは『何で二番? 格差社会?』と歌っていたわけです。
レンとミクがメインの「またあえたら☆」でもちゃんとミクが"一番"でした。
しかし、「きえないひとみ。」では、その"一番"を明け渡してしまいました。

明け渡したのは、歌の順番だけではありません。
リンが『「正常化」』し、レンがリンの手をとった。
一つは「(リンから見た)レンの気持ちの中の順位」。その後には『アイドル辞める』とはっきり言っていることからも、
「"プーチンP世界"のアイドル格付け」をリンに『くれてやんよ!』と言ったといえるでしょう。
(※ネタばれ御免!反転します)
「"プーチンP世界"のアイドル格付け」で言えば、
「あんさつしゃ!」でリンが多くのファンに囲まれてライブをしている(らしき)描写が
なされているので、実際にリンがミクの座まで登りつめたのではないかと推測できます。


彼がいなくなった今、私には何もいらない。



あと、もうすこしだけ。

続きます≫その7

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