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【考察】「なにもないもの。」3部2曲目(19)を読み解く【その2】 2010.10.17[日]

動画&歌詞その1その2その3その4その5その6

【個人的考察】
第3部、ミク初登場!
彼を失い、からっぽになってしまったミクは何を思う。
そして、傍らにいるレンは。


■盤の上の小さな部屋
「なにもないもの。」は、3部のミクを象徴する曲だと考えています。
レンとミクのタッグは、2部「またあえたら☆」以来2度目になります。
(厳密に言うと、「またあえたら☆」はリンパートも存在するのですが、
セリフのみで心情を語っていないために"ミクとレンの曲"とみなしていいと考えています。)
画面の向こう側の世界にいるリン。画面のこちら側にいるミクとレン。

二人のいる薄暗い部屋は『部室』と表現されています。
nanimo2
何部の部室なのか、誰が所属しているのかは説明されていません。
羽生の話』というセリフがあること、
横顔ミクの足元に散らばっている破片(のようなもの)を「将棋の駒である」と解釈して
ミクは将棋部に所属していると考えている方もいましたね。
番外編「ねじれたこうてい○」で、リンが生徒会長になった描写がされていることから
生徒会室なのかな、という解釈もありました。
背景にドナルドの絵が飾ってあることから、ミクが入り浸っている(根城にしている?)部屋のような気がします。
ともあれ、部室と呼ばれるこの部屋が、一体どのような部屋なのかはまた後に語ることになりそうです。

3部のミクの出発点はまさにこの小さな部屋であり、
この部屋から、ミクは"プーチンP世界"へコミットしていきます。

将棋といえば、編者はこの世界自体が、将棋盤のような、チェス盤のようなイメージを持っています。
駒は登場人物たち。それぞれ異なった役割を持っています。
その中でも、思い通りに動く駒と、予想だにしない動きをする駒がいるようです。

だとしたら、将棋をさしているのは誰なのでしょうか。
「誰と誰」が「何を賭けて」勝負しているのでしょうか。


■夢から醒めない夢
あれ、あんたに向けてる バカ ここにいちゃだめよ
鼻血を流し、ぼんやりとしたまなざしでテレビを見つめているミク。
「なにもないもの。」はミクの冒頭のセリフから始まります。

あんた』=レンなのは明白ですね。
あれ』=「あんさつしゃ!」のリンが発しているメッセージです。
あの曲全体が"レンへのメッセージ"とも取ることは可能でしょう。
一番具体的な例が、『クリスマスの夜は 君あたしだけのサンタクロース』の一連のセリフですね。
お姫様からへたれナメクジ王子に向かって、「迎えに来て!」と歌っている。
本当ならば、レンこそリンの晴れ舞台の最前列にいてもおかしくない人物です。
そんな彼がなぜ、ミクのそばにいるのでしょうか。これは後述します。

もう、あの子も自由よ 幸せなのよ…きっと
あの子は自由になった。
自由、何も制限のない状態。枷のなくなった状態。

何をもって、何から自由になったのかはわかりません。
ただ、ドナルドが消えてしまったこと、そして『正常化』が関係しているような気がしてなりません。
リンは何から解放されたのでしょう?
そのまま考えると、


夢、この言葉一つとってもたくさんの解釈をすることができそうです。

【夢】(ゆめ)
  1. 睡眠中に、あたかも現実の経験であるかのように感じる一連の観念や心像。視覚像として現れることが多いが、聴覚・味覚・触覚・運動感覚を伴うこともある。
  2. 将来実現させたいと思っている事柄。希望や願望。
  3. 現実からはなれた空想や楽しい考え。
  4. 心の迷い。
  5. はかないこと。たよりにならないこと。
    (goo辞書国語辞典より引用
    この定義にそって、先ほどの「夢」を分析してみましょう。

 リンは、空想の出来事としか思えないような恐ろしくいやな現実(3')から解放されて、
 自分かねてからの願望だった「アイドルになること」を実現させた(2)。
 ただ、この「アイドルである状態」は、はかなく、たよりにならないもの(5)であり、
 本当の現実ではない(1)かもしれないことをよく理解している。

「ゆめをみようよ。」では、薬物による幻覚現実逃避の比喩として歌われていたりと、
「夢」にはさらに多くの意味を含んでいそうですね。
他の作品の中にも頻出する「夢」が、何を意味しているのかを考えながら聞いてみるのも面白いかもしれません。


■彼の残した秘密
この作品は、ほぼミクの独白でできている曲と言えます。
全体的に指示語が多く、聴いている側にとっては
事実をカーテン越しに透かし見ているような印象を受けるのではないでしょうか。
(ただ、3部が完結した今となっては、この曲がかなりの部分を語っていることがわかりますよね。)
プーチンPが得意とする言葉選びですね。

ミクは多くの秘密を知っているけれども、レンがそれを知ることはない。
リンが背負っているものを、ミクは知っている。
何を隠して、どんな嘘をついているのかも。

だから、どこか諦めたような、つきはなした口調なのかもしれないですね。
2部で見せていた、"一番"に強い執着を持っていた「強気なお姫様」キャラはどこに行ってしまったのでしょう。
歌い方も平坦で、ぼそぼそとした印象。
アイドルで"一番"になったリンに対しても、嫉妬をするわけでもなく。悔しがるわけでもなく。
むしろリンを憐れんでいるような
では、ミクはどのようにしてリン(ひいては"プーチンP世界")の秘密を知ったのでしょうか。

鍵は、ミクが引きこもっている「部屋」にあるようです。
あの部屋の役割はまだはっきりと明かされいませんが、
推測するに、「夢の中」である"プーチンP世界"から、唯一
その「外側」の世界をのぞき見ることのできる場所、といったところでしょうか。
恐らく、ドナルドにその存在を教えてもらったか、
ドナルドがいなくなった後、彼にもう一度会うために『私探す』と言って
自力で見つけたかのどちらかではないかと推測します。

もしかしたら、「またあえたら☆」で登場した「預言者ミク(→参考:預言者ミク)」の言葉も
この秘密を知った状態のミクの言葉だったかもしれませんね。
だとしたら、先ほどの仮説は、
前者の「ドナルドに教えてもらった」ほうだと考えると自然でしょうか。

さらに深読みしてみます。
ドナルドがミクと関わっていくのに、この「秘密」はあまり教えてはいけないことだと思います。
"プーチンP世界"自体が、何かを必死に隠したがっている世界だからです。
そう考えると、登場人物たちの言葉選びにおける「歯切れの悪さ」の意味がわかるでしょう。
しかし、二人は出会ってしまった。そして恋に落ちた。
ミクにとっては、恋人のことをもっと知りたいという気持ち。
ドナルドにとっては、自分のことをもっと知ってもらいたいという気持ち。
二つの気持ちが大きくふくらんでいったとしても不思議はないでしょう。
ただし、彼の存在自体が、あの世界の一番大きな秘密なんですよね。
彼を知ること="プーチンP世界"の秘密を知ること。
そうやって、ドナルドとミクは心を通わせ、幸せな時間を過ごし、
ミクは結果的に、秘密を知るものとなりました。
けれども通じ合った心の先にあったのは別れ。
彼を失ったミクの元に残ったのは、大きな「秘密」だったのです。



続きます≫その3

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