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【考察】「ねむりたいのに!」3部4曲目(21) を読み解く【その2】 2010.11.20[土]

動画&歌詞その1その2その3その4

【個人的考察】
巡音ルカが、ついに3部本編初登場!
「過去編の一話」となる作品です。
ぜひ番外編「ろしあんらすとえんぺらー!」「おそろしあ☆」考察を読んでからご覧ください。


前回、前々回と番外編の考察をさせていただきました。
3部本編の考察を心待ちにしていらした方、回り道をして申し訳ありませんでした。
ただ、今後の3部過去・ロシア編を読み解くにあたり
ルカの境遇や人となりは、非常に重要な背景となります。
これからの作品で、彼女の変化を感じていただけると嬉しいです。


■接続
冒頭に流れるのは、ノイズ交じりの短いピアノループ。
1発の銃声が鳴り響き、時間はREW音と共に巻き戻ります。

ターンテーブルはルカの部屋にあると考えて下さい。ピアノなどは自分で作ったもので、レコードからサンプリングした訳ではありません。(投稿者コメント)


ループするピアノの調べ。
こめかみに銃を押しあてる少女。
銃声。
暗転。
巻き戻される時間。

3部3曲目「またあえたね☆」と4曲目「ねむりたいのに!」をつなぐのは、記憶銃声です。
「ねむりたいのに!」の銃声とリンクしたのが、「またあえたね☆」の銃声。
過去の記憶を持ち、過去からやってきたがくぽと、過去の記憶の世界の住人であるルカたち。
流れるピアノの調べのように、際限なく続くかに思われた"プーチンP世界"の「ループ」を
断ち切ったのは彼の銃弾であり、
ループの断面からあふれてきたのが、彼女らの記憶である過去編だと言えるでしょう。

これだと説明が分かりにくいですね。もうちょっと直接的に述べてみましょうか。
ターンテーブルは、過去の記憶を象徴するアイテムです。
それはルカの部屋にあって、過去のある一点でずっとループしていました。
ループは、「本当なら再生されるはずのない、忘れられた記憶」を表現しています。
でも、記憶の封印(ループ)は解け、"プーチンP世界"によみがえってしまいました(巻き戻し→再生)。
そのきっかけとなったのが、「現代においては」がくぽの銃弾です。
(ただし、がくぽがルカの記憶を持っていたわけではありません。「手を下した」人物は別にいます。
がくぽがもたらしたモノは他にあって、物語に大きな影響を及ぼします)

解けるはずのないループがほどけ、隠された過去を語り始めます。
本考察では、過去における「銃声」と「ループ」がいったい何をもたらしたのかを読み解きます。


■断絶
番外編「ろしあんらすとえんぺらー!」「おそろしあ☆」と、本作「ねむりたいのに!」の間には、
非常に大きな隔たりがあります。
時間的な隔たりではありません。空間的な隔たりでもありません。
ルカ女史の心情的な隔たりです。
彼女は、ある強烈な体験をしました。文字通り人生を変えてしまうほどの体験です。
事件と言ってもいいでしょう。
番外編2作と、本作品の歌詞(ルカのセリフ)を比較すると、その変化は一目瞭然だと思います。

ここでは、番外編のルカ像を(推測込みで)ざっくりとおさらいしましょう。
彼女は、『あなた』が君臨するある組織に属している。仕事は薬物を用いる専門家。
組織に敵対する人間を薬物で抹殺したり、組織で働く子どもたちに薬物を投与し、
敵を壊す』行為をさせていた。
それらの仕事に罪悪感を覚えているが、愛人である『あなた』への"愛情"と、
自ら使用している"薬物"に耽溺し仕事を続けざるを得ない状況に陥っている。
性格は、(薬物のためか)躁鬱の波が激しく不安定。
比較的冷静なときは、自虐的で内省的(これが恐らく彼女の地だと思われる)。
どこか諦めたような言動が目立つ。

「ねむりたいのに!」でも、彼女の本質は変わっていません。
しかし、事件を経た彼女は何か行動を起こそうとしています。

彼女が起こそうとしているのは、『あなたをひどく 裏切る事になる』行為です。
また、『あたしは何をしてる? 馬鹿だわ』というつぶやきを見ても、
その行為は彼女にとって利益になるものではなさそうです。

でも、それをしなければならないほど『気が狂いそう』。
飲めばハイになれるはずの酒(ワイン)さえも、『水のよう』に感じられる。
そう、彼女は悲鳴をあげているのです。
気が狂いそう、ねむりたいのに ねむれない、許されたい、耐えられない…
彼女が体験した事件は、なかなか強烈だったようですね。
血の臭いのする組織に所属し、(推測ですが)人を殺めた経験もあるような人間が、
ここまで追い込まれているのですから。


■原因
「彼女が起こそうとしていること」を知るには、まずはその動機を知る必要がありそうです。
動機は、彼女が体験した事件。その事件とは、何でしょうか。
ヒントは、本作の考察メインテーマの一つである「銃声」です。冒頭に戻ってみましょう。
nemurenai2d
少女の顔は、リンにそっくりですね。
リンの顔を持ち、耳を出し、そばかすが散った肌を持つ少女。彼女は人間の少女、赤いリンです。
(→参考:赤いリンとは-用語解説)

赤いリンとルカの間に接点があることは、「おそろしあ☆」考察で述べさせていただきました。
あの赤いリンの映像は、ルカの「記憶」です。
こめかみに銃を押し当てる赤いリン。
そして、「銃声」。そして、暗転。

赤いリンは、何をしたのか?
恐らくは、自分の頭を撃ったのでしょう。

なぜ、撃ったのか?
あの事件を起こしたからです。


≪!考察の方向転換!≫
赤いリンは、あの事件の最後に「自ら」命を絶った。

あの事件とは、
赤いレンが組織の子供の黄色いスカーフを奪い、
子供がスカーフを取り戻すために赤いレンを撃ち、
それを見て逆上した赤いリンが、銃を乱射、同胞を撃ち殺した事件です。
今更ですが、「黄色いスカーフ事件」とでも名付けましょうか。

編者は、こちら
「赤いリンは無謀とも言える『同胞』との戦いで命を落とすことになります。」
と述べさせていただきましたが、少しだけ違っていました。
彼女は、編者が考えるよりもずっと優秀な仕事人だったようです。
同胞を皆殺しにした後で、拳銃自殺したと考えられます。

ルカが体験した事件とは、まさしく黄色いスカーフ事件であり、
彼女の目の前で、赤いリンは自らの命を絶ったのです。


続きます≫その3

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