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【考察】「かがみのむこう>」3部6曲目(23)を読み解く【その4】 2011.01.31[月]

動画&歌詞その1その2その3その4その5その6その7


【個人的考察】つづき
神威がくぽは、わけられたものたちについて、考えを巡らせています。
一方、レンは?
その3までをお読みになってからご覧ください。


■認識
この項では、彼ら二人が互いをどれだけ理解しているのか?というところを整理していきます。

まずはじめに、神威がくぽから。
彼は、レンが何者であるかをある程度知っています。
ある程度、と述べたのには理由があります。
それは、『おまえ犬か、、これはまいったな』というセリフから見てとれます。
レンが、はじまりのリンから分けられた要素のなにがしかであることはわかっていたけれども、
彼が自ら撃ち殺した犬=赤いレンだということは、当初理解していなかったからです。

がくぽは、レンの前身を探っていました。
リンを銃弾から守るということは、リン側の人間であろう。
そして、前身は同胞・神威として存在していたロシア時代の誰かしらであろう。
赤いリンは、孤独に敵を壊していた少女。彼女に近しい人物は誰だろうか…?



レンがサンマを生で地面に差し出す、この行為を見て神威はある考えに至ります。
おまえ犬か、、これはまいったな
と。
僕が殺した、あの犬か…

一方、レンは神威がくぽについて何も知りません
レンが知っていることは、リンがレンを待ち焦がれていたこと。
そのリンは、何か自分の預かり知らないところで、大きな秘密を抱えていること。
ただ、それだけです。
レンにとって神威がくぽは、リンを危機に陥れようとしている「敵」以外の何者でもありません。
リンの敵は俺の敵。
リンの「番犬」として、がくぽに牙を剥いたにすぎないのです。


■知らないことは良いこと?
さて、前項をふまえ、少しだけ前に戻ります。

番犬、いえ王子様としてリンの危機を救ったレン。
ただし、リンが去った後、我に返っちゃうんですよね。
レンパート(a)はそんな焦りと計算が渦巻くレンの心の中の声です。

 格好付けに来たのはいいが
 どうやら勝ち目はないなorz

 リンの手前、かっこつけて「ここは俺にまかせて先に行け」的な状況になっちゃったけど、
 こいつマジでやばくね?銃持ってるしさ…
 完全死亡フラグじゃね?


 色仕掛け通じるか?
 隙を見てささっと逃げるしかない

 こんなときは、阿部さん仕込みの色仕掛けやってみるか…って無理そうだな
 逃げる隙を見つけないとダメだなこりゃ


完全及び腰。さっきまでの威勢はどこへ行ったのやら。
(と、弱そうなところを見せて相手を油断させる。高等テクですが、
あまり考えた上での行動ではなさそうです。犬だけに、天然でできてしまうのでしょうね)
面白いのが、『武器はサンマしかない>< それはあとで食べたいorz』です。



彼の背負っている大きな袋の中身は、サンマのようです。
なぜ、サンマ?実は、意外なところにそのヒントがあります。
それは番外編「ゆっきーな」のレンパート
この曲は、ちょうど「あんさつしゃ!」や「またあえたね☆」の場面を補完する作品といえます。
「ゆっきーな」に関しては、次回にまとめて論じるとして
今は、レンがサンマ好きで、かつ今サンマを持っていることだけ押さえておきましょう。


■はじまりの世界
レンががくぽの隙をうかがっている間、がくぽは何を考えているのでしょうか?
がくぽは、レンの正体を探っているようです。
歌詞に沿って、彼の思考を紐解いていきましょう。

 ただ、、、こいつに心が
 あるのはどうしてなのだろう?


心がある』ことが、特異であるかのような口ぶりです。
この時点では、レンの正体=赤いレンだとは気づいていません。
ですから、「犬なのに心があるなんておかしくないか?」という疑問を持っているわけではなさそうです。
これは、後ほど詳しく論じます。

 なぜこんな無駄なものにさ
 君はこころ救われ 僕から逃げるんだよ?
 それが君の望みなの?


無駄なもの』=レン、『』=リンですね。
がくぽは、レンのことを『分けられた下等なもの』だと認識しています。
だとしたら、彼の心情も理解できる部分がありますね。
レンは、「はじまりのリン」がボーカロイド・鏡音リンに生まれ変わるときに切り離された要素、
まさに『無駄なもの』。
なのに、リンはそんなレンに恋をして輝いている。
僕のことは忘れてしまったのだろうか?
レンの手を取り、がくぽのいない世界。
それがリンののぞむ世界のあるべき姿なのだろうか?

ここで少しだけ脱線。
分けられたものに関しては、
「はじまりのリン」がレン(ぬすむもの)とドナルド(つたえるもの)を切り離した、という解釈をしています。
これは言い方を変えると、「リンがレンを生みだした」とも捉えることができますね。
旧約聖書の創世記を彷彿とさせます。アダムが自分の肋骨から女(イヴ)を作りだしたというあの話。
"プーチンP世界"では、この場合、蛇をもアダムが作り出したことになってしまいますが
アダム=(はじまりの)リン、イヴ=レン、蛇=ドナルドで、エデンの園="プーチンP世界"といったところでしょうか。
3部は、イヴ(レン)の手によって、知恵の実(記憶)を食べてしまったアダム(リン)が、今まさにエデンの園("プーチンP世界")から追放されんとしている場面なのかもしれません。
「創世記:アダムとイヴ」とは-Wikipedia)

さて、創世記と"プーチンP世界"、類似性はこれだけではありません。
生み出したものと生み出されたものが、互いに惹かれあうという部分が当てはまります。
ただ、生み出す/生み出される関係と恋心、我々の世界からすると、なかなか理解しがたいものでもあります。
出産という行為はないものの、非常に親子関係に近い者同士(ある意味分身とも言える存在です)、
言わば近親相姦に近い感情だからです。

ここでがくぽの登場。彼は、3部になって"プーチンP世界"やってきた「部外者」です。
同胞・神威時代の彼が、赤いリンになんらかの感情を持っていたとして、この世界にやってきたら
どんなことを思うのでしょうね。
それこそ『それが君の望みなの?』なのだろうと思います。
(赤いリンを否定した)同胞・神威を排除し、同胞・神威の顔をしたリンの分身を愛する世界。
はっきりと言ってしまえば、がくぽは不快だったのではないでしょうか。
かなり歪んだ世界ですからね。人の願望が生み出した、夢のような世界。
アニメ化もされた筒井康隆の小説「パプリカ」でも、他人の夢の中は一種グロテスクだと描かれていましたし、
がくぽに同様の感情が湧き上がってきたとしてもおかしくありませんよね。
「パプリカ (小説)」とは-Wikipedia)
この世界を『激しく 壊したい』というがくぽの言葉には、このような気持ちが含まれているのかもしれません。
しかし、"プーチンP世界"のリンレンには、そのグロテスクさは理解できないでしょう。
この世界はリンが主人公ですし、レンは外の世界を知らないからです。


■回想
だいぶ脱線してしまいました。話を戻します。
"プーチンP世界"で鏡音レンを目の当たりにし、がくぽは考え込んでしまいます。
何のことを?赤いリンと過ごした、もう一つの世界のことを。

 全て壊してしまえばいいと
 一緒に教わった人の頃
 こころ無くす クスリに救われたのに


同胞・神威は、赤いリンと同じく敵を壊す仕事をしていました。
人の頃』とはすなわち、ルカ女史の下で子ども兵として働いていたロシア時代です。
同胞・神威も薬物漬けにされ、そのことでしか戦争で犯した殺人という罪の意識を
紛らわすことができなかったようです。

また、『こころ無くす クスリに救われたのに』でわかることがあります。
前項の『ただ、、、こいつに心が あるのはどうしてなのだろう?』とがくぽが驚いている理由です。
レンにこころがある事は、彼にとって特異だと言わざるをえないことなのです。
その理由は二つあります。
一つ目は、"プーチンP世界"の中では、リン以外の人物にこころがあることそのものが実は不思議な事象であること。
二つ目は、赤いリンと同胞・神威の周囲にいた子供たち(レンの全身になりうる可能性を持った人物)は
彼らと同様に薬物中毒になり、人格が破壊されて「心をなくしていた」であろうことです。
一つ目に関しては、"プーチンP世界"の成り立ちに深く関わることなので時期を待ちますが、
二つ目のことで、がくぽは首をひねったはずです。
こいつ…、僕の顔をしたボーカロイドの中身は、一体誰なんだろう?
一緒に戦った誰かなんだろうか?
みんな、心なんてなくなっていたはずなのに


さらに続けます。
過去において、赤いリンと同胞・神威は同じような境遇に立たされていました。
赤いリンも薬物を使用し、こころを救われていたようです。
しかし、現在においてはどうでしょうか?
リンは、薬物によってではなく、レンという『無駄なもの』によって『救われ』ています。
リンだけが変わってしまって、がくぽは置いてけぼりを食らってしまったんです。
昔は一緒だったのに。一緒に『冷たい世界』にいたのに。
なんで僕を置いて行ってしまうんだよ。
彼の悲しみと嫉妬、焦りが痛いほど伝わってきますね。


続きます。
その5

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COMMENTS

編者さんってレンには厳しいけどがくぽには甘いですねw
私はこの部分、リンが救われたことを少しも喜ばず、それどころか自分のそばからリンがいなくなってしまったことを悲しむがくぽが、かなり独善的で独りよがりだと思いました。
レンは楽天的かつ冷静に隙をうかがってるのだと。
おそらく私がレンリン廃なせいでしょうがww

旧約聖書のくだり面白いですね。なるほどと思いましたよ^^

そしてレンのサンマの秘密、ゆっきーなにあったんですか。番外編はスルーしていたので、気づきませんでした。適当に書いてしまいましたよorz
2011-02-01 火 00:43:43 | URL | torment #- [ 編集 ]

>tormentさま

コメントありがとうございます。

> 編者さんってレンには厳しいけどがくぽには甘いですねw
そんなことないですよーwその理由は後で述べますね。

> リンが救われたことを少しも喜ばず、それどころか自分のそばから
> リンがいなくなってしまったことを悲しむがくぽが、かなり独善的で
> 独りよがりだと思いました。

tormentさんの解釈にはまったくもって同感です。
編者から見ても、がくぽは独りよがりのワガママ野郎。
"プーチンP世界"を壊すのが「役目」だと考えても、彼の行動には
個人的な恨みつらみが多分に入っていますもの。
もし「役目」がなかったとしても、きっと彼はリンに銃口を向けたと思います。

で、先ほどの「甘い」という指摘に対する回答です。
編者は「じゃあ、なんでがくぽは独善的な行動をとるのか?」
という"こころ"の部分に重きを置いているからです。
"独りよがりで病的"な彼の感情をなぞってみようと。
そこにあるのは、リンに置いていかれてしまった悲しみや嫉妬、レンに対する怒り。
だから「リンが救われたことを少しも喜ばず」「かなり独善的で独りよがり」
になってしまうんだろうなと。

彼の行動の裏側にあるだろう感情を解釈する行為が「甘い」のであれば、
自分はがくぽにたいして甘いのかもしれません。
この辺りは後でちゃんと書きたいと思います。

レンへの厳しさに関しては、これは狙いの部分もあります。
物語の解釈がメインであるものの、一種の読み物として楽しんでいただけるよう
一人ひとりの登場人物の「ピーク」をどこに持ってくるかというのを考えて
このブログを書いている(つもり)です。
(そのせいで冗長になってますが…)

ぶっちゃけ、
「レンはこれからカッコいい場面たくさんあるから、今は抑えとこ」
「がくぽはこれからほとんど出番ないから、ちゃんと感情を描写しとこ」
のようにコントロールしてるわけです。

だから、レンが嫌いでも何でもないです。
むしろ好き過ぎてツンデレになってるのかもしれません。
そのうちデレる予定ですw

サンマの手がかりが「ゆっきーな」にあると書きましたが、
決定打はないです。どう膨らまそうか悩み中ですw
tormentさんの缶詰のくだり、自分はすごく好きですよ。
2011-02-01 火 22:15:20 | URL | 編者 #- [ 編集 ]

私の小説を評価してくださりありがとうございます^^
誤解を与えたかもしれませんが、私は編者さんがレンを嫌ってるんだとは思っておりませんよ。人物をどう評価するかは客観的なもので、好き嫌いは関係ないでしょうし。ただ厳しいなと思っただけです。
そして意外と小説家のような試みをされていることに驚きましたw
それぞれの登場人物ごとに重きを置く場所を考えているのですね。私が小説を書くときのやり方に似ているかもしれません。
編者さんも何か小説書いてみてはいかがですか?w
2011-02-01 火 23:08:45 | URL | torment #- [ 編集 ]

>torment さま

返信ありがとうございます。
「厳しさ」については、tormentさんと認識が食い違っていなくてよかったです。

小説は無理ですよーwまとめられません。
2011-02-01 火 23:40:17 | URL | 編者 #- [ 編集 ]

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