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TOP > コラム > 【コラム】"プーチンP世界"における「田代」とは?

【コラム】"プーチンP世界"における「田代」とは? 2011.03.26[土]

コラムでは、複数の作品を取り上げ、
その中のキーワードから"プーチンP世界"をのぞいていきます。

今回のテーマは「田代とはなにか?」。
2年越しのリクエスト(!)やっと応えることができそうです。

1~3部巡回推奨!
「きみに、わたしに。」以降のネタバレも一部含みます。
解明してないところもたくさんありますが、どうぞお付き合いください。


■サイバーパンクのなれの果て
「きみに、わたしに。」では、田代は多くのヒントが与えられましたね。

ひざまずけ田代!
誰よりも物知りの
このセカイの頭脳
どこでも覗けるはず


そろそろ「田代の正体」を考察してみましょうか。
初出は、1部7曲目「おなわをちょーだいっ!」に出てくるリンの台詞でした。『ミニにタコ 会いたい!』ですね。
2部からは、本当に多くの場所で彼の姿を見かけています。


加えて、リンが田代に対して『先生教えて♥ 秘密のおまじない☆』(まほうはじゃどう)『先生の「おまじない」がある』(けっせんとうじつ!)と言っていることも忘れてはいけません。

材料からヒントを抜き出してみましょうか。
  1. 誰よりも物知り
  2. このセカイの頭脳
  3. どこでも覗ける
    ミクの台詞そのままですが、重要。

  4. 田代』=覗きの象徴である
    田代氏には、プーチンP作品との関連性(薬物的なものなど)が多く示されていましたが、それらはあまり重要ではない模様。
    どこでも覗けるはず』という部分こそが、田代の一番重要な要素だということがわかります。

  5. 過去編には登場しない="プーチンP世界"にのみ存在する
    上で示したイラスト、「まほうはじゃどう」を除けば、すべて誰かの背景に登場します。
    しかし、リン・レン・ミクの背景のみです。
    イリーナと犬、ルカとテッパンノフの物語である過去編には登場しません。
    編者は現代編と過去編には時間空間の隔たりがあると考えていますので、
    過去に田代が出てこないのは、もっともなことかもしれません。

    ただし、ミクは『このセカイの頭脳 どこでも覗けるはず』と言っている。
    どこでも覗けるならば、ルカの後ろにいてもおかしくないのでは?と考えてしまいがちですが、
    裏を返せば『このセカイ』でなければどこも覗けないんですよね。
    要するに、「"赤の時代"の世界」と"プーチンP世界"は、全く性質の異なる『セカイ』。だから、田代は「"赤の時代"の世界」を覗くことはできない、と考えています。
    そこにしかいられない田代とは?

  6. "先生"として、物事を教えている
    はじめは、リンたちが通う中学校の先生として、リンにおまじないを教えてやったというだけかなと考えていました。
    しかし、それだけでは収まらないんですよね。
    誰よりも物知りの このセカイの頭脳』とミクが表現しているから。

  7. 彼自身に、意志はない
    これも重要なポイントです。「物事を教えている」と述べましたが、
    彼が自発的に何かをリンに吹き込んだという描写は見られません。
    (このあたりは、レンをそそのかして記憶を取り戻させたドナルドとはひと味違う役割です)
    「聞かれた」から「教えた」。そんな姿勢が見えてきませんか?

    また、多く登場する3部では、イラストでの登場回数に比べ、声ネタは一度も使用されていません。
    3部の声ネタは、物語に深く関わるものであることと、
    「リンに呼びかける心の声」という色が強く押し出されています。
    3部に入って沈黙した彼は、「彼自身に意志があり、この世界になにか企みを持って存在している」
    とは考えにくいと思います。


これらを総合すると、見えてくる推論。

田代は、Googleのような検索エンジンを擬人化したものではないでしょうか?

ボーカロイドの住む空間が"プーチンP世界"だとしたら、
Google「先生」が擬人化されていたしてもおかしくないと考えます。
覗く=インターネットの『セカイ』を検索することでしょうし、
リンたちの後ろにいるのは、"プーチンP世界"をクロールしていると考えるのが自然でしょう(Googleデスクトップのような感じ?)。
(→参考:クロールとは -IT用語辞典)

また、『覗き』に関しては、Googleストリートビューに対して「住宅地も写るためプライバシーを侵害している」という批判の声が多く上がり、裁判も起きた事例を想起させますね。
(→ 参考:Googleストリートビュー_撮影方法とプライバシー問題 -Wikipedia)

この謎が解けると、もう一人の登場人物の謎も明らかになるんです。
番外編「ねじれたこうてい◯」のワード君。彼も、ソフトウェアが擬人化されたものであるとしっくり来るのではないでしょうか。
となると、"プーチンP世界"ってどんなセカイなんでしょうね。

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COMMENTS

なるほど~編者さんの考察面白いですね。
でもドナルドのところでも疑問だったのですが、編者さんの考えた俳優システムを、ドナルドや田代には適用しないのですか?
・学校に出てくる田代
・背景に出てくる田代
・きみに、わたしに。の田代
それぞれ別人物(別の物)を表しているとは考えられないですかね?私は
・学校に出てくる田代=先生
・きみに、わたしに。の田代=ハッキングプログラム
と考えてました。
・背景に出てくる田代 は、プーチンの武装組織の偵察員かなと考えてましたね。目立たないように潜んで、リンレンミク周りの情報を逐一プーチンに届けている。そう考えた方がしっくりくるような気がしますよ。
2011-05-12 木 18:53:29 | URL | torment #- [ 編集 ]

>tormentさま

興味深い解釈、ありがとうございます。

> 編者さんの考えた俳優システムを、ドナルドや田代には適用しないのですか?
「俳優システム」!いいネーミングです。機会があったら使わせていただきますw
それで言うと、"適用しない"ほうがしっくり来るというのが今の解釈ですね。

田代に俳優システムを適用するのなら、tormentさんがおっしゃるとおりの意味なんだろうなと感じました。
ただ、編者の感覚として、田代の存在自体が「"プーチンP世界"はどのような世界なのか」を
受け手に察してもらうための手掛かりとして用意された存在なのかなと考えています。
それは、阿部さんと違って声ネタがない=キャラクターとしての主張がないことが理由です。
(2部には声ネタが登場していますが、"プーチンP世界"を明かす流れの3部ではピタリとやんでいます)
あくまで何かを演じている俳優田代ではなく、システムとして存在しているために、
どこにでもいるんだよ、と作り手が言っているのではないかなーなんて。

tormentさんの田代解釈が分かって非常にためになりました!感謝です。
2011-05-13 金 00:32:32 | URL | 編者 #- [ 編集 ]

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