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【考察】「うそつきはだれ?」3部9曲目(26)を読み解く【その5】 2011.07.07[木]

動画&歌詞その1その2その3その4その5その6

【個人的考察】つづき
思い残す事がなくなったら もう消えてもいい!
と「つくられしもの」の運命を受け入れたかに見えたイリーナ。
けれども、終わりを告げに来たドナルドに聞いてもらいたい『こころ』があるようです。

その4までをお読みになってからご覧ください。

前回は、ドナルドの目的について論じてみました。
ドナルドは、以前からアメリカではなくプーチンの命を受けて行動してきたこと、
プーチンは、「黄色いスカーフ事件」の真相を知る、イリーナを終わらせたいと思っていること、
そのために、がくぽを使って鏡音リンの中にドナルドのかけらを撃ち込んだこと、
ドナルドは、鏡音リンの中からイリーナを回収したいこと。
これらがドナルドの目的でした。

イリーナは、プーチンが『自作自演』したことも、ドナルドの目的も知っています。
そして、自分がいつまでも変わらず"プーチンP世界"にいられないことも。
でも、彼女にはまだ『思い残す事』があるようです。


■恋をしたことがありますか?
だけど…きいて
この世界で感じたことを☆


このセリフから始まるイリーナの独白は、彼女の恋心を歌ったものです。
相手は、もちろんレンですよね。
動画でも、思い出される場面はレンのところばかりです。

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イリーナは、『冷たい世界』だったロシア時代、孤独だったのでしょう。
戦うことを強いられ、クスリでこころをなくすことを強いられてきました。
それは、自分の力ではどうすることもできない過酷な運命でした。

けれど、ルカの罪滅ぼしとして紡いだ「黄色いスカーフ事件」物語の主人公、
"プーチンP世界"でデータとして生まれ変わったイリーナ=リンは、
初めて心を寄せる相手に巡り合ったのです。

自らが『手を動かせば』、運命を切り開ける世界で、
リンは、ドナルドに象徴されるプーチンの呪縛から脱しました。
レンによって真の記憶を取り戻し、それでも今ボーカロイドになって"プーチンP世界"にいられる
自分自身を肯定することができました。
やっと幸せをつかんだんですよね。

幸せの源はレンでした。
「ひとりにしないで。」と暴走していたリンは、レンに恋をしました。
過去にとらわれ、リンの気持ちに応えられなかったレンですが、
「ゆめにさよなら☆」でリンを受け入れる覚悟をついに決めました。
サンタ姿でがくぽに前蹴りを決めたレンは、リンの目に王子様として映ったことでしょう。
レンはリンに『一人じゃないと思わさせてくれた』かけがえのない存在です。
けれども、レンへの感情は、『友情よりも…少しだけ 苦い』ものでした。
なぜなら、リンは知っているから。
「レンと二人で幸せにいつまでも暮らす」おとぎ話のようなハッピーエンドは来ないことを。
その使者として、ドナルドがリンに終わりを告げに来たのです。


■いとしくて
ここからは怒涛の展開です。
リンは感情を爆発させます。でも、それは1部のときのような悲痛なものではなく
レンへの愛しさがあふれたものでした。
分かってることなのにね☆』からのパートは「またあえたら☆」のレンパートを取りこんでいますよね。
リンが「またあえたら☆」のレンに自分自身を重ね合わせたという表現でしょう。

あの時のレンと今のリンは非常に近いものがあります。
当時のレンは、ロシア時代犬だったころの記憶を取り戻し、
人間イリーナを死なせてしまったことをずっと悔やんでいました。
さらに、罪の重さに耐えきれず、リンに記憶を取り戻させることで楽になろうと考えていました。

今のリンと共通するのは、
相手を愛しく思う感情をもてあましていること、
「現在の境遇は、自分の力だけではどうすることもできない」という半ばあきらめた気持ちをもっていること。

いつまでも側にいたい☆』という気持ちも、『時が止まればいいな☆』という気持ちも、
持ってても『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄』なんだと自分で思っているんです。
すごく切ないです。
2部までのリンだったら、石にかじりついてでも
レンのそばにいようとするだろうし、時すら止めてしまうくらいの気概を見せたはずです。
けれども、今のリンが発する言葉はどちらも弱い「願望」です。
結局『この世界に「さよなら」しよう☆』って言えちゃうんです。

だって、ドナルドが迎えに来たのは、イリーナ「だけ」だから。


■自己犠牲は誰のため?
レンの持っている記憶は、「黄色いスカーフ事件」の登場人物が由来です。
2番目のイリーナは、「黄色いスカーフ事件」の物語そのものでした。
イリーナを主人公とした、犬と子供たちの悲しいお話です。
4番目のイリーナ=現在のリンは、そこからイリーナ成分を抜き取ったものと考えていいと思います。
残りはどうなったか?旧ドナルドや鏡音レンとして切り離されたのですよね。
(→詳細:イリーナは何回変化した?

旧ドナルドは、鏡音レンを含む"プーチンP世界"をなきものにしようとしていました。
だからリンは戦えたのかもしれません。
やっと巡り合えた大好きな人をなくしたくない。
その気持ちをだれよりも強く持っていたのは、きっとリンでしょうから。
新ドナルドは、リンの強い気持ちを逆に利用したのかもしれません。

僕が終わらせたいのは、君だけなんだ。
君が大人しく消えてくれたら、君の大切な鏡音レンは手出しをしないよ。
今の僕は、世界を丸ごと無くしたいって言っているわけじゃないからね。


あくどい。プーチンあくどいです。
これじゃ人質です。レンや、幸せをつかんだイリーナの望んだ世界と、イリーナ自身を
天秤にかけろと言っているようなものです。
だから、リンは『この世界に「さよなら」しよう☆』と言うしかなくなるんですね。

あたしだけなら』、この世界から消えても『大丈夫☆』。
君は』この世界で『笑っていればいいから!
君さえいれば、あたしは消えてもいいの。
孤独だったあたしに、たくさん幸せをくれたのは君だから。
って、ここには君はいないのにね。『聞こえないのにバカね><
でも消えてしまうって覚悟したときに、『思い出すのは君よ?☆
あたし勝てるかしにゃ?彼に』って思ってたけど、やっぱり駄目だったみたい。
あたしももう覚悟したわ

つかれたつかれた
疲れましたにゃー☆


リンはレンと"プーチンP世界"のために、消えることを覚悟しました。


■道化師は再び笑う
繰り返される『ヒトリニシナイデ』は、
人質と引き換えに、孤独な昔のリンに逆戻りした状況をあらわしています。
そしてはじまる「ドナルドの笑い声」。

ドナルドの笑い声はかなり久しぶりだったりします。2部2作目「けっせんとうじつ!」以来。
「けっせんとうじつ!」は、絶望の歌まではいかなかったものの、
レンを使ってリンを揺さぶる作戦発動→リン暴走という
ドナルドの思惑が当たったときに出てものでした。
今回、ドナルドが笑ったということは、
レンを人質にしてリンを揺さぶる作戦が見事当たったということを示しています。

ところで、新生ドナルドは旧ドナルドの記憶をどれくらい持っているんでしょうね。
主に、ミクへの気持ちという意味でです。
ミクはイリーナの中にいるドナルドを『彼のカケラ』と表現しているんですよね。
本質は変わらなくても、
"プーチンP世界"で愛を語らった旧ドナルドそのものではないのかもしれません。

でも、ちょっと気になるのが「ドナルドの目的の変化」なんです。
2部7作目「みえないよるに。」で消えてしまったドナルドですが、
「彼は後半わざとリンに有利になる方向へ行動してきたのではないか」と
編者は考察しました。
なぜなら、絶望の歌を歌わせて"プーチンP世界"をなくすことは、初音ミクすら犠牲になることを意味します。
自分の大切なミクを消し去りたくないと望んで、ドナルドは自らが消えることを選択したんだとしたら。
(これって、今のレンとリンの立ち位置とそっくりですね)

今の目的って、なんでしたっけ?
そう、イリーナだけを終わらせることでしたね。
ということは、愛する初音ミクが住む"プーチンP世界"は無事。
ミクも無傷のまま、プーチンの使命を達成できるってことになりませんか?
プーチンは、そこまで計算してドナルドを動かしているとしたら。

あくどい。プーチンあくどいです。(2回目)
イリーナやドナルドの感情さえも操っているとんだ狂言回しってことになりますね。


■分離するもの融合するもの
この項は曲中に気づいたネタを挙げていきます。
どこまで本当かは保証しかねますが、参考になれば。



もうちょっとだけ続きます。
その6

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