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【考察】「こころにこえを。」3部11曲目(28)を読み解く【その2】 2011.10.13[木]

動画&歌詞その1その2その3その4その5

【個人的考察】
歌うよ。あなたの言葉を想像して。

「こころにこえを。」「こころにこえを○」両作品を「こころにこえを」2部作と呼び、
横断的に考察していきます。
「こころにこえを」2部作をご覧になってからお読みください。


■歌でつながる私とあなた
この項では、「こころにこえを」2部作の構造について論じます。
前作「じゃましないでね☆」は、2部作のプロローグという役割を担っていると述べました。
東京・現代編とロシア・過去編をつなぐ存在、初音ミク。
彼女がいざなうのは、「終わってしまったもう一つの物語」です。

プーチンP作品の構造について再度おさらいをしてみましょう。
編者のとらえている、全体の時系列はこのような構造になっています。

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「終わってしまった物語」の一つは、「イリーナと犬の物語」。
そしてもう一つが「ルカとテッパンノフの物語」です。
黄色いスカーフ事件を中心軸として考えるならば、
事件をクライマックスとして終えるのが前者で、
事件をきっかけに始まったのが後者になります。

先ほどの図を、ルカ中心に抜粋したのが下図になります。

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もっと詳しく述べるならば、「ねむりたいのに!」の前に
番外編の「ろしあんらすとえんぺらー!」、「おそろしあ☆」が入ります。ただし、テッパンノフが登場するのは
「ねむりたいのに!」からですので、この図をもとに考察を展開していきます。

注目していただきたいのは、「こころにこえを」2部作の構造。
「こころにこえを。」と「こころにこえを○」は、同時刻・同場面の二人の人物の感情をそれぞれ歌ったものです。
「こころにこえを。」はルカ
「こころにこえを○」はテッパンノフ
ただし、テッパンノフに関しては、ミクが当時のテッパンノフの感情を代弁して歌うという形式を取っています。
よって、3部後半の4曲に関してはこのような構造になっているんですね。

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ここでは、「こころにこえを」2部作が過去・ロシア編の物語であること、
ミクはかき集めたデータからその事実を知ったことを押さえておきましょう。


■運命のベルは鳴らなかった
「こころにこえを」2部作は、「たびにでよう!」の直後から始まる過去編です。
3部本編におけるルカの足跡をざっとたどってみましょう。
(※過去編のネタばれになりますので、3部を巡回してからご覧ください)




どうなるルカ!?どうするテッパンノフ!?次回乞うご期待!
という、まことによい引きでしたね。

その「こころにこえを。」ですが、イントロで「お?」と思った方も多いはず。
銃声で始まってないんですよね。
近作では「ゆめにさよなら☆」など、
銃声を場面の転換やくさびとして用いることの多いプーチンP作品なのに、
銃声が「ない」。
これははたしてどういう物語が始まるのか、わくわくしたのではないでしょうか。
そして目を引いたのが、この場面でしょう。



突きつけられた銃から飛び出したのは、銃弾ではなく真っ赤なバラ。
テッパンノフは、ルカを殺そうとしていたわけではなかったのです。


■銀河ステーションを発車します
「こころにこえを」2部作の舞台は、列車の中。



他にはどこにも行きません。
レールの上で彼女と彼の思いが交錯します。

■漂流するおとなたち
「おれとにげないか?」
乾いた唇 静かに開く
わたしは頷いて
旅立ちの道を行く


「おれとにげないか?」このセリフを言ったのは、テッパンノフです。
「たびにでよう!」から登場している彼ですが、ルカに対して言葉をかけるのは劇中では初めて
殺し屋としてルカを追っていたはずの彼が、
なぜルカにそんな言葉をかけたのかはまだ明かされていません。
また、ルカが彼の言葉に対して驚いたり喜んだりいぶかしんだりする様子も描写されていません。
ただうなずいて、テッパンノフと共に再び逃避行を始めたことだけを語っています。
ここから見えてくるのは、


そして、「こころにこえを。」全体でも
ルカがテッパンノフ個人に対して好悪の感情を出している場面はほぼありません。
なんでこいつ泣いてるの、こわ…』は、単なる反応ですしね。

「こころにこえを。」はルカサイドの物語です。
テッパンノフがなぜルカに逃亡を持ちかけたのかは「こころにこえを○」で語られることになるでしょう。
しかし、ルカの『こころ』が見えないことについては、以下のような解釈が成り立つのではないでしょうか。


「こころにこえを。」でルカは、逃亡をあきらめ目の前に差し伸べられた手を取りました。
彼女にとって『旅立ちへの道』は暗いもののようです。
「たびにでよう!」までの威勢はどこへやら。完全に内省モードです。
次回は、彼女に残された"イリーナの傷"について論じます。

続きます。
その3

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