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【考察】「こころにこえを。」3部11曲目(28)を読み解く【その4】 2011.11.02[水]

動画&歌詞その1その2その3その4その5

【個人的考察】つづき

ラジオでつながる私とあなた。

「こころにこえを。」「こころにこえを○」両作品を「こころにこえを」2部作と呼び、
横断的に考察していきます。
「こころにこえを」2部作・考察その3までご覧になってからお読みください。


今回のテーマは、ラジオ
ラジオがプーチンP連作に果たした非常に大きな役割について論じていきましょう。


■ラジオ!ラジオ!ラジオ!
まずは、作中でラジオが登場する場面を列挙していきます。


いかに「ラジオ」が頻出しているかが分かりますね。

「こころにこえを」2部作では、この世界を巡るラジオの重要な秘密が明かされます。
※以下、「こころにこえを○」にも言及いたします。



■マッチポンプとしての孤児院
ラジオと孤児院。この二つはロシア・過去編を語る上で
切っても切り離せない関係にあると編者は考えます。
本項では、ルカが語った『孤児院』について、推察を進めていきます。

ルカとテッパンノフは同じ孤児院で育った旧知の仲である。
おそらく間違いないでしょう。
そして、彼らが育った孤児院はすなわち、イリーナが育った場所でもあると考えます。
根拠としては、組織との関連性が挙げられます。

ルカ、テッパンノフ、イリーナ(そして恐らく同胞・神威)は身寄りのない孤児であった。
そして、彼らは全員組織に属している。
また、ルカはイリーナをはじめとする子ども兵たちを統率するような立場にあった。

推論でしかありませんが、組織が『孤児院』という名の"子ども兵養成施設"
持っていたと考えるのが自然ではないでしょうか。
(→詳細:組織とは何か?

戦時中、街にあふれる戦災孤児たちは、何をしてでも生き延びなければならない。
そこに目を付けた組織が、子どもたちに衣食住を提供。
かわりに兵士として戦場へ送り込むというループが
長きにわたり行われているのではないでしょうか。
(子ども兵が戦い、戦災孤児を増やし、孤児たちはまた銃を持って戦うようになる。
我々の世界でも行われている悲しい現実です。)

ここでは、ルカたちロシア編の登場人物が
「戦災に巻き込まれてしまった孤児である過去」を持っていることを押さえておきましょう。
そして、彼らはみんなラジオを聴いて一時の安息を得ていたことも。


■世代を超えて受け継がれるもの
さて、ラジオを巡る人間模様をもう一度整理していきましょう。

【ルカとテッパンノフ】子ども時代
彼女とラジオ聴いてた あの頃が一番キレイな時間だった
共に孤児院で育ち、ラジオを聴いていました。
二人ともラジオが好きだったと推察できます。

【ルカとテッパンノフ】成長後
大人になってからは 離ればなれになった
子どもの頃は同じ環境で育った二人ですが、彼らは組織の中で違う道を歩んだようです。
ルカはプーチンの愛人になり、かなり上の身分までのし上がりました。
テッパンノフは、『殺し屋』として手を汚す仕事を黙々とこなしていたようです。

しかし、二人ともラジオを聴いた思い出は忘れていませんでした。
ルカはラジオを放送する人間として、
テッパンノフはその放送で流れる曲の作曲者としてラジオに関わっていたのです。
(二人の「すれ違い」については、次回詳しく述べさせていただきます)

【イリーナたち】
ラジオの音は次の世代にも影響を与えました。
イリーナら子ども兵も、テッパンノフが作り、ルカが流したラジオを好んで聴いていたのです。
「またあえたら☆」のレンのセリフにある『君と聴いた ミクの曲』は、テッパンノフが作った曲。
"プーチンP世界"にもつながっているのです。
邪推ですが、「またあえたら☆」の冒頭パート「さいごのうた。」も
テッパンノフが作ってルカがラジオで流したものを
(おそらく神威がくぽas同胞・神威が)iPodに入れていたのかもしれませんね。


■孤児に捧げるプレゼント
ここからは、かなり蛇足です。
「なぜ、ルカはラジオを放送するようになったのか?」についてです。
あの子達も好きだったみたいね ボーカロイドというもの
と言うからには、ルカは子どもたちに向けて放送をしていたようです。

でも、その前に彼女が行っていた放送の立ち位置を考えていきたいと思います。
まず当たり前ですが、正規の放送(いわゆるラジオ局)ではないでしょう。
また、組織が認めた放送でもないと編者は考えます。
たとえ組織が放送する力を持っていたとしても、きっとその内容は組織のプロパガンダでしょうから。
組織にとって子どもたちは戦争の道具であり、軍歌ではない音楽を聴いて
クスリで眠らせている『こころ』(感情や情緒)を起こしてしまっては不都合だからです。

よって、ルカが行っていた放送は

まあ簡単に言えば「ニコニコ生放送」のような形式の、
違法電波を用いたエリア限定ラジオだったのだと編者は考えています。
通信・無線技術は、もとは軍事用に開発発展したものですから、
ルカがラジオ放送に詳しくてもおかしくないですしね。

脱線してしまいました、話を元に戻します。
要は、ルカはまったくの趣味でラジオをこっそり流していたんだと思います。
仕事の合間を縫って、じっと耳を傾けているだろう子供たちに向かって。
そのチャンネルは組織の大人たちに知られないように。
ルカが行っていることも多分明かさずに。

ルカは、黄色いスカーフ事件が起こるずっと前から
子どもたち、まあ今回の流れでいうと「少女だった自分」と重ね合わせた子どもたち
救いたいと思っていたんですよね。
それが、表向きの任務としては薬物の投与だったわけです(「おそろしあ☆」)。

でも、もっと違う形で罪滅ぼしをしたかった。

思いついたのが、子どものころに聞いていたラジオの存在。
きっとルカが子供のころはもう少し治安が良くて、
組織大本営の放送ではない、聴いていて楽しくなるようなラジオが流れていたんだと思います。
そのラジオをルカやテッパンノフは聴いていたんじゃないでしょうか。
しかし、ルカが大人になる頃には状況は悪化していて
どこを探してもそんな放送はなくなってしまっていた。
無いなら私がやりましょう、とルカが立ち上がりこっそりと放送をしていたのだと編者は考えます。

せめて音楽を聴いている間だけでも、嫌なことを忘れてね。

曲にのせて、時折小さなメッセージを発信しながら。
素知らぬふりをして、子どもたちがひそひそと話すラジオの話題に
心の中でガッツポーズしていたらいいですよね。
好きだったみたいね』ということは、ラジオの放送主の「中の人」であることを
子どもたちに知らせてはなかったと思いますから。(勘のいい子にはばれてるでしょうけど)

組織に属していたルカができる、子どもたちへの精いっぱいのプレゼント
ラジオだったのではないでしょうか。
と、同時に「少女だった自分」がつぶやく本当の希望をなだめる手段だったんだと思います。
また、イリーナが熱心なリスナーだったこともわかっていて、余計に目をかけていたのかもしれません。

私はほかの大人たちとは違うのよ!

そんな中、黄色いスカーフ事件が起きました。
ラジオでは全然罪滅ぼしに足りなかったことをルカは身をもって知ることになります。
だからこそ、ルカは狭いラジオのエリアを飛び越え、
世界中の人々に向かって「発信」しようと思いついたのでしょう。


続きます。≫その5


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