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【コラム】"プーチンP世界"劇団にドナルドは実在するか? 2008.12.01[月]

コラムでは、複数の作品を取り上げ、
その中のキーワードから"プーチンP世界"をのぞいていきます。
2部ネタばれあり。1、2部作品巡回推奨!
解明してないところもたくさんありますが、どうぞお付き合いください。


■「役」と俳優
以前、他の記事で「プーチンPの連作("プーチンP世界")は、舞台のような構造を持っている」と述べました。
"プーチンP世界"には、さまざまな人物が登場します。
その人物=役は、"プーチンP世界"劇団に所属する俳優が演じることになります。

鏡音リン」・「鏡音レン」・「初音ミク」という「」はそれぞれ、
鏡音リン鏡音レン初音ミクという俳優たちが演じています。


彼らはそのような役柄です。

一方、声ネタで登場する阿部さん・田代まさし・磯野一家たち俳優は脇役です。
俳優の少ない"劇団"なので、彼らは一人で何役も演じています
例えば阿部さんであれば、

などを演じこなして(?)います。
その役柄それぞれは一個の独立した役柄であり、保護観察の人≠レンが恋い慕う相手となるわけです。

少しでもわかりやすくするためエンドロールをちょっとだけ再現するならば、


 鏡音リン
 鏡音リン
 鏡音レン
 鏡音レン
 初音ミク
 初音ミク


 保護観察の人
 阿部さん
 レンが恋い慕う相手
 阿部さん
 先生
 田代まさし


のようになるでしょう。

あれ?影の主役ともいえる「ドナルド」の姿が見えませんね。


■小道具としての「ドナルド
ドナルドはいなくて当たり前だとしたらどうでしょう。
ドナルド=仮面」と考えてみるのです
リンたちのように、ドナルドという俳優がドナルドという役を演じているわけではありません。
かといって、阿部さんたちのように、ドナルドという俳優が○○○という役を演じている「だけ」でもありません。
(ただし、唯一「ゆめをみようよ。」に出てくる"売人"は除く。後述します)
いろいろな俳優たちが、「ドナルドになる」のです。
ドナルド状態といえばよいでしょうか。

ゆめをみようよ。」でも述べましたが、「ララララ☆ハッピー」はトリップ中の状態を示し、
ドナルドの(笑いなどの)声が聞こえる場面は、
リンレンミクが薬物での幻覚が原因であろうと思われる言動や行動をとっています。
おおざっぱにいえば、ドナルドとは、
1:薬の作用で見てしまう幻覚であり、
2:薬物中毒者である。と編者は考えます。
では、「ドナルド=仮面」はどのようなことなのか詳しく見ていきましょう。

ゆめをみようよ。」では暫定的にドナルドをこう定義づけしました。
A:"ドナルド"は「(薬物の)売人」 と し て の 顔 を 持 っ て い る
B:"ドナルド"は「(薬物が見せる)幻覚」 と し て の 顔 を 持 っ て い る
(参考:続・そしてドナルドがあらわれる
B=1はそのままです。

などです。リンレンが見る幻覚をそのまま象徴しているといえましょう。

しかし、A=2ではありません。誰もがドナルドたりえるのです。
一番わかりやすい例が、「しあわせなの!」から「おなわをちょーだいっ!」へのくだりでしょう。
約束した「誰か」を家で待つリン。開けるとそこには、「ドナルド」が。(「しあわせなの!」)
一転、リンから(自分の記憶のバックアップが入った)鞄を奪ったレン。(「おなわをちょーだいっ!」)
時系列が連続したものならば、
この2曲をつなぐとおのずと見えてくる「(ここでの)ドナルドはレン」という線。
ただし、レン=ドナルドではありません。
しあわせなの!」でリンから鞄を奪ったのはドナルドの仮面をかぶった(薬物中毒状態になった)レンにすぎないのです。
同じ論理でいえば、「ゆめをみようよ。」に出てくる売人は、あくまで「ドナルドの仮面(薬物中毒状態)」をかぶった「誰か」であり、
ぬすみはげどう?」で出てくるドナルドの顔をした子供たちは、「ドナルドの仮面(薬物中毒状態)」をかぶった子供たちです。

このように、ドナルドについて考えるときは
実在する」(体、依り代ともいうべきでしょうか)場合と
実在しない」(人をたぶらかしたり、幻覚の世界へ誘いこんだりする幻)場合、
このどちらを指し示しているのか?
実在する場合、誰が仮面をかぶっているのか?
それを明らかにしながら解釈することが、
"プーチンP世界"の理解の一歩になるのではないかと考えるのです。


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