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【考察】「まほうはじゃどう」2部1曲目(09)を読み解く【その2】 2008.12.05[金]

動画&歌詞その1その2その3

【個人的考察
いよいよ第2部突入。初音ミク嬢の「はじめまして!」から作品が始まります。
曲者揃いの"プーチンP世界"。ミクもその例に漏れないようです。


■「写真はダメ」-ミクの立つ場所
はじめまして!』の直後に来る強烈な先制攻撃、『写真はダメ』。
そのあとも、事務所・暇じゃないといった、
芸能界を匂わせ、高飛車な印象を与えるセリフが連なります。
1部に名前だけは何度も出ていた『初音ミク』の登場です。

まほうはじゃどう1
動画上のミクも、自信にあふれた表情でポーズをとり、かつカメラ目線。
画像処理はテレビの走査線をイメージしているのでしょうか?
「画面の向こう」のアイドルといった風情ですね。
(※しうかさんの許可を得て転載しています。無断転載はご遠慮ください)

レンが恋い焦がれ(そしてあきらめ)、リンが嫉妬し劣等感を感じた
一番」である彼女の華麗なる"ご挨拶"。
彼女は"プーチンP世界""トップアイドル"であり、リンたちと同じ"中学生"であり、
やはり"耽溺する子供"であるようです。(ただしダブっているから設定どおり年齢は16歳)
(参考→耽溺する子供たち(リン編)

今回の作品「まほうはじゃどう」で端的に彼女の性格を表すセリフは
前半のこのくだりではないでしょうか。

ミクの置かれている環境は詳しく描かれていません。
歌詞からは、トップアイドルであるがゆえなのか
「ちやほやされてあたりまえ、プライドも高い」「他人なんて人として思ってない、興味もない」「今さえよければそれでいい」
といった性格の一端を読み取ることはできます。
かわいらしい容姿とあいまって、
見る人が見れば「わがままなところがかわいいお姫様」かもしれませんが、
少々いびつな人格形成がなされてしまった模様。

リンが手に入れられない「一番」の座に君臨しているミク。
そんなお姫様がなぜ、薬物依存症になっているのでしょうか。

■耽溺する子供たち(ミク編)
少しおさらいをしてみましょう。
「ゆめをみようよ。」で、ミクと同様"耽溺する子供"たちであったリンレンは、薬に耽溺するだけの理由がありました。

彼らは、自分の意志だけではどうにもならない、無力感をおぼえていました。
自分自身にほとほと愛想をつかせていたのです。
リンは、ミクと比較され、大好きなレンの「一番」にもなれない自分自身に。
レンは、ミクに振り向いてもらえない自分自身に。
(参考→耽溺する子供たち(レン編)

二人の理由の中心にいたのは実はミクでした。
1部の"薬物"をそのまま"ミク"に置き換えてみるとどうでしょうか。

リンは、ミク(or薬物)に敵意を示し、ミク(or薬物)を乗り越えたいと考えている。
レンは、ミク(or薬物)に好意を示し、ミク(or薬物)にもっと溺れたいと考えている。


まるで二人はミクの支配の下に置かれ、呪縛にもがきながらも離れられないように見えてきませんか?

しかし、中心であるはずのミクが耽溺する理由は「まほうはじゃどう」では全く語られません
ミクが高らかに歌うのは、
見たことないような世界』を見たい。『見たことないような世界』で『会いたい』。(誰に?)
そのために『ぶっ飛びたい』。

ぶっ飛』ぶための薬物使用の幅や隠語の表現も多彩です。魔法・ケミカル・つけめんなどを種類が豊富。(つけめんは恐らくガンジャのこと。川越に有名なお店があります)
ただ、大麻依存症だったリンレンと違い、ミクはケミカル系にも手を出しています。
(大麻はナチュラル系。ケミカル系はいわゆる覚醒剤など)

ミクは「薬物や、それらが見せる幻覚の世界」の申し子として描かれています。


■Go Positive!
「薬物や、それらが見せる幻覚の世界」と言えば…
本作の第一声は、"Go Active!"
リンでもミクでもなくそう、ドナルドですね。
(以降、ドナルド=実在しない"幻覚のようななにか"と定義して話を進めていきます)

1部でリンは売人ドナルドを警察に売り渡し、薬物ドナルドと縁を切りました。
しかし、「幻覚の世界の住人」であるドナルドは、しばし息をひそめていただけだったようです。
ドナルドは、「幻覚の世界の申し子」ミクと手を結び、再びこの世界へ帰ってきました。

1部の時、ドナルドはリンレンをあざ笑っているような印象がありました。
距離感でいえば、リンレンの頭斜め上あたりに浮遊しているといった感じでしょうか。
笑い声をきっかけにフラッシュバックが起きるなど(「いっしょにね!」)、
ドナルドの登場は決してリンレンに良い影響を与えるものではありませんでした。

しかし、ドナルドとミクの相性は抜群です。
出すもの出して』 "これか?" 『ないなら消えてよ
あくまでネタ次第』 "今度一緒にお話ししようよ" "らんらんるー"
会話してますよね?
距離感の話をするならば、ミクと同じ目の高さ、しかも向かい合っている印象を受けませんか?
(ちなみに、"今度一緒にお話ししようよ"+"らんらんるー"は「ゆめをみようよ。」でも使用されている組み合わせ)
しかも、ドナルドが登場してもミクには何の変化もありません

後ろ向きな理由でドナルドにたぶらかされていたリンレンと、ミクは性質が全く違います。
積極的にドナルドと関わり、あくまでドナルドと対等な立場に存在する。
むしろドナルドと戯れているようにさえ思えます。
アイドル=偶像という「人々の夢の世界の住人」として日々仕事をしているミクにとって、
興味もない「普通の」他人よりもドナルドのほうが近しい存在なのかもしれません。

歌うミクの背景にあるアメリカ国旗、そしてドナルド。
リン―プーチン―ロシアの線と呼応するかのように、
ミク―ドナルド―アメリカがつながってきました。


さて、ドナルドとミクという強力なタッグが組まれた第2部
リンの姿がすっかりかすんでしまいましたね…。
いえいえ、戦う主人公は今回も健在。次回はリンのパートを読み解きます。

続きます≫その3

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