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【考察】「またあえたら☆」2部4曲目(12)を読み解く【その4】 2008.12.24[水]

動画&歌詞その1その2その3その4

【個人的考察】つづき
メリークリスマス!といっても当ブログはいたって通常営業です。
時期柄「あんさつしゃ!」の考察でもできればよかったんですが…まだまだ追いつきません;;


ミクとレンのシンクロニシティ。
その3を読んでからご覧ください。


この作品を俯瞰したとき、特徴的なのが曲の構造ではないでしょうか。
1度だけリンパートが挟まるのを除けば、ミクパート、レンパートが幾重にも折り重なっています。
あまり今までになかった構造です。

これをいくつかのブロックに分けて論じていきます。
1.『忘れたい あなたのこと』~『ジャンクフード はーやーく☆』(ミク→レン→ミク→レン→ミク)
2.『君は本当 かわいい』~『人が見てる…』(レン→リン)
3.『二人また会えるなら☆』~『凄く お得なのよ!』(ミク)


他の作品では取ってこなかった手法を今回取っているということは、何かしらの意図があるはず。
まず見えてくるのが、二人のシンクロです。

1.同調
このブロックのテーマは、「消したい記憶」「愛しいあなた」
最初のミクパートは、先述したとおりミクBeforeミクAfterの心情がオーバーラップしています。

ミクもレンも愛する人に関して、

何かしらのつらい過去の記憶があり、


その記憶を消したいと思って苦しんでいる。

ミクは、苦しんでいる自分自身に対して、『歌いたい 生きるために それしか 出来ないから…
という答えを出している。
私が苦しみを乗り越えて『生きるため』には、歌うしかない。だから『歌いたい』。
私には『それしか 出来ないから…』。


レンは、苦しんでいる自分自身に対して、『最後の手段だ やるぞ! 君に全てを見せる』という答えを出している。
俺は一人じゃ苦しみを乗り越えられない。『君に全てを見せ』て、『二人でここから消えよう』。
自分勝手でごめん』。


いつになく真面目(トリップしていない?)に語るミクに対して、
水道橋の馬券場』で競馬しながらラジオを聞くレン。
予想が外れて、リンを手に入れる代償行為の『阿部さんには会えないorz』。
今の生活を楽しんでいる(『生徒会長目指す』=学校の"1番"になることを目指す)リンが眩しくて、
他の奴に取られるくらいならと、『君に全てを見せる』。しかも、判断はリン任せ
基本逃げ腰で卑屈。(『野良犬の俺』、『自分勝手でごめん』)
極めつけは『ガンジャを吸うか…』。

ただし、レンは『最後のガンジャ』と言っているんです。
(単に切れただけ、というとらえ方もできますが)
それしか 出来ないから』なんてあきらめずに、行動を起こしているんです。

さらに残念なことに、『ガンジャを吸うか…』に呼応するかのごとく
その次パートのミクは、一転トリップ中になってしまいました。
アルタ前細木○子ジャンクフード…いきなり暗号の羅列です。

補足解釈込みでまとめます。
アイドルとしての私の芸能界の地位は安泰だけれど、
(いろいろな意味で)「私の望んでいる未来」は消えてしまった。
初音ミク」でいること、もう嫌になった。薬で早くすべてを忘れてしまいたい。

アッパーに歌う割にはめちゃくちゃ暗いです。
「ミクの望んでいる未来」に関しては、のちの作品で詳しく論じるつもりです。

歌いたい、と言ってそれでも薬に手を出すミク。
ガンジャを吸いながらも、最後の手段をとるレン。

ここでミクとレンの同調は乱れます。分岐が起こりました。


2.決意
ここは、1つの山場のシーンです。
けっせんとうじつ!」ではリンの告白を断り、
いっしょじゃない」では阿部さんとの代償行為に明け暮れていたレン。
ここまでは、
罪悪感>リンを手に入れたい欲求でした。理性>本能と言ってもいいかと思います。
罪悪感の原因は『全部俺のせいだorz』と言っている「リンとの過去」
劣等感も加わります。『野良犬の俺には眩しい』、この「リンと自分の釣り合わなさ」です。
さらに、レン自身はリンが暴走する唯一の「引き金」であることをすでに自覚していますので、(→参考:引き金(トリガ)
自分から距離を置くことが、リンにとっては一番良いことだと考えていたはずです。

けれど、リンに対して募る想い。
阿部さんでは埋められない空白は、むりやり回数稼いで没頭するしかない。
今日阿部さんには会えないorz』が風俗通いだとすれば、お金が必要
しかし競馬に負けてはお金も稼げず、それもできない。
金さえあれば薬に溺れる風俗に行くなどの代償行為が続けられるから、
ここ』("プーチンP世界"の東京)でもなんとか『うまくやれたはずさ』。
でも、お金もない。ガンジャも切れて薬で空白を埋めることもできない。

しかも、とどめがラジオから流れるミクの曲
どのような思い出かは語られませんが、リンレンにとって懐かしく美しい記憶の一部だったに違いありません。
ここでレンの気持ちが逆転します。
罪悪感<リンを手に入れたい欲求へ。理性<本能。スイッチが入りました。

このまま、自分の気持ちも伝えられずに罪悪感に押しつぶされるのは嫌だ。
リンが自分以外の誰かに気持ちが移るなんて嫌だ。
リンが誰かのものになるのを、指をくわえて見ているなんて嫌だ。
どんどん離れていく』けど、離れていかないで。
嫌われるかもしれないけれど、
昔の』(自分一人のものだった)『君に会いたい』。

ガンジャを吸って、景気づけしてからレンはリンを呼び出します。
(このタイミングで、ミクが『細木○子消えた?』と歌っているのには理由があります。
レンの決意は、「ミクの望んでいる未来」を消すことに等しいことだったからです)

ようやく、ここでリンパート。
振られたばかりのリンは、不機嫌ながらも呼び出しに応じました
なんだかんだ言っても惚れた弱み。レン君一筋のリン様。
レンが記憶を戻していることも、追い込まれていることも知らないですし。
ひょっとしたら、レンから「再度返事OK」がもらえるかも、なんて淡い期待をしていた可能性もあります。

けれど、レンはそんなリンの気持ちなど知る由もなく。
独り言のように『君は本当 かわいい でもね、前は今以上!』とつぶやくレン。
突然 何よ? キレるよ?』言葉はきついものの突然の言葉に困惑している様子がうかがえます。
あんた 中学 サボり過ぎ!』は、日常の会話に(しかもリンが有利な話)持っていくことで
気まずさ照れくささをごまかしていたのかもしれません。
しかし、リンが期待したラブコメ逆転劇にはなりませんでした。
リンに向かって手を伸ばすレン。
突然の抱擁にびっくりして、レンの様子がおかしいことにまだ気付かないリン。
ちゃんと告白もなくその次の段階(抱擁)に行こうだなんて失礼じゃない?
何よ?その手 いやらしい… 人が見てる…
レンがいつもと違うことに気づいた時にはもう時すでに遅し。

"アッー!"というリンの悲鳴が水道橋に響き渡りました。

またあえたら☆

リンを抱きしめるレンの右手には真黒なUSBメモリ。
メモリには『「リン」じゃない頃の』記憶。
レンの、決意。最後の手段


3.預言者ミク
最後のミクパートは、解釈が非常に難しいです。
ミクBeforeでも、昔の記憶に苦しむミクAfterでも、トリップ中のミクでもない「第4のミク」だからです。
名づけるならば、「預言者ミク」。
まるで、消えてしまった某先生のように未来を語ります。
二人また会えるなら☆ きっと幸せ☆
どんな世界にいても
平和に飽きて
ここは重要な言葉が目白押しですが、あえてここでは先行ネタばれ解説はやめときますね。

話を戻しましょう。「預言者ミク」とは何者か?ってことです。
ヒントとしては『私 一万ちょっと 凄く お得なのよ!
ラジオチューニング音SEの区切りがないこと、
ソフトウェアとしての価格が¥15,750(店頭価格)ことから、預言者ミク≠人間(ミクBefore)でしょう。
肉体的(?)には、「ボーカロイド・初音ミク」そのものだと思います。
以前、「ゆめをみようよ。」のリンのセリフ『あたしは安くないの!』と対照的だということをお話ししたと思いますが、
精神的ダメージを受けていた時も毅然とした態度だったリンと、今回のミクは未来も対照的になる、
そう「預言者ミク」は伝えているのかもしれません。

編者説としては、
預言者ミクとは、イタコのように「ミクの口を借りて誰かが語っている状態のミク」です。
トリップしたミクだからできる芸当でしょうか。
ミク自身の気持ちではなく、別の誰かの言葉。
編者は、ストーリーテラーである"プーチンP"自身の言葉ではないかとにらんでいるのですが…。

だからこそ、預言者ミクは泣いているんだと思います。
自らの口から語られる、自らの望まない未来。
ミクの意思が入りこむ余地はないけれど、ミクが涙を流すことは止められなかった。



預言者ミクの口から紡がれる未来。しかし、それは新しい未来。
「ミクの望んでいる未来」とは異なるようです。
次の曲、「ぬすみはげどう?」もどうぞお付き合いください。


≫「ぬすみはげどう?」(動画&歌詞)

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