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【考察】「ぬすみはげどう?」2部5曲目(13)を読み解く【その4】 2009.01.01[木]

動画&歌詞その1その2その3その4


あけましておめでとうございます!今年もどうぞよろしくお付き合いください。
…といっても当ブログはやっぱり通常営業です。


【個人的考察つづき
昔話がよみがえるとき。

その3までを読んでからご覧ください。




■その先に何が見える?
赤いリンを求めて、犬である赤いレンは走る走る。

俺は『影も踏ませず 走れる』んだ!
(自分の世話をしてくれていた)『サザエ フネも びっくりさ!
君のところへ行くのに、そうだ、『ついでにガキの 黄色いスカーフ 盗んでいこう』。
みんながしているスカーフだ。俺もスカーフをすれば「仲間」の一員になれるかな。
君も、俺のこんな力を見たら『褒めてくれ』るかな。
俺は強いぜ』!


赤いレンの言葉からは、赤いリンへの「ひたむきな気持ち」と「自己顕示」が見て取れます。
平たく言うと、
赤いリンのことが大好きで、赤いリンが自分のすべてだ。
赤いリンにほめてもらえることが、一番うれしい。
だから、こっちを見て。離れないで。

非常に純粋です。

この心情、「またあえたら☆」でも見られますね。(→参考:決意
現在のレンは、赤いレンと同じ境遇に立たされていました。
どんどん離れていく』けど、離れていかないで。(自分一人のものだった)『君に会いたい』。

プーチン』も驚くほどの速さで、赤いレンは赤いリンのもとへ。
赤いレンは、飼い主である赤いリンが絶対です。
プーチンへの忠誠も赤いリンが繰り返し語っていたことでしょう。
プーチン』も驚くほど」という表現は、彼らの「驚きの最上級」とも言えます。

君が見える 幸せだ☆ ゴールは目の前だな
ゴールは赤いリン。『あたたかい 君の手の平でね 頭 なでてっ!

また一緒に暮らせることが、彼の唯一の望み。




■ふたつがひとつになるとき
ゴールを目前にして、突然現在のレンが語りはじめます。
君だけが救いだった…』。

君と二人 生きていたいからね!』までは、
赤いレンが走りながら考えたこと、行動に移したことに、
"赤の時代"を振り返ったレンが後悔の言葉を付け加えるという形を取っています。
俺は罪を犯した』といった言葉は、現在のレンだからこそ言えますから。

冷たい世界』の中で唯一の安住の地であった赤いリンのそば。
野良犬として暮らしていた赤いレンは、人を寄せ付けなかったのかもしれません。
そんな彼が『初めてヒトが恋しくなった☆』という言葉の重さ。最初で最後の『救い』。
この部分、犬である「赤いレン」とボーカロイドである「現在のレン」オーバーラップしてきましたね。
特に、『君と二人 生きていたいからね!』は、赤いレンと現在のレンの共通の叫びだといえましょう。


■暗転
この作品「ぬすみはげどう?」でも、SEが非常に効果的に使用されています。

つながれていた鎖を噛み切り、子供の黄色いスカーフをくわえて赤いレンは走ります。
赤いリンに会いたい。ただそれだけの思いを持って。

子供たちがスカーフを盗まれたことに気付きました。
追いかけてくる子供たち。でも、誰も追いつけません。

"歓声"

出発しようとしていた赤いリン。
騒ぎ声にふりむくと、走ってくる赤いレンの姿。
背後から追いかけてくる子供たち。

赤いリンを見つけて安心したのか、速度を落とす赤いレン。
子供たちが赤いレンに追いつきました。

子供と赤いレンが黄色いスカーフを引っ張り合います。
"オーエス!オーエス!オーエス!"
どちらもスカーフを離そうとしません。

膠着状態にしびれを切らした一人が、引っ張っていた子供を払いのけました。
そして鳴り響く

"銃声"

"歓声"


ここで、「いっしょじゃない」につながります。
子供に撃たれた赤いレン。息も絶え絶えです。
赤いリンは目の前が暗くなりました。
一緒に暮らした日々が頭を駆け巡ります。
断腸の思いで手ばなした赤いレンとの思わぬ再会、突然の別れ。

赤いリンは手の中の銃を子供たちに向けました
いっしょじゃない

"ドナルド笑い声"
赤いリンは引き金を引きます。無数の銃声悲鳴


■赤と黄
"ドナルド笑い声"とともに場面は転換します。
ぬすみはげどう?

レンによく似た人物と、周りを取り囲むドナルドたちです。
これは、レンの心象風景ではないかと推測します。
俺が利口にしてたなら 君も死なずに済んでたなorz』という言葉から、
レンによく似た人物=リンを死なせてしまった自分、を表現しているのではないでしょうか。
たくさんのドナルドは「ドナルド状態(薬物中毒)」の子供たち。
ドナルドたちは、『黄色いスカーフ』をしています。

おそらく、黄色いスカーフはリンが所属する何かしらの組織のトレードマークだったのではないかと推測します。
だからこそ赤いレンは力を見せるのに黄色いスカーフを盗んだのでしょう。
黄色いスカーフは、ボーカロイド・鏡音リンのトレードマークでもあります。
1部サムネイル画像で使用している公式絵を、「組織の制服(?)を着たリン」に見立てているのかもしれません。
片時もスカーフを手放さないリン。偽りの記憶にすがりつくリン。
現在のリンレンにとっても重要なアイテムといえます。
ただ、レンらしき人物が一人赤いスカーフなのは今のところ謎のままです。

動画コメで、「赤のスカーフは復活版「おしまいだぜ!」のマシンガンにもあったね」という発言もありましたが、その意味するところはどうなんでしょうね。
組織の中心人物か、何か特別な役目を負わされた人間か、
はたまたレンの心象風景が見せる色か。
」はいわゆる共産党政権時代のロシアや、アメリカを象徴するドナルド、"赤の時代"、血などを連想します。
「おしまいだぜ!」までの宿題ですね。

さて本題。「ドナルド状態」の子供たち。
補足すると、ロシアでも若年層の薬物汚染は深刻な問題になっている背景があります。
また、いわゆる「子ども兵」を使っているところでは、恐怖感を軽減させるため
戦闘時アッパー系の薬物を与えているという話もあります。
赤いリンは"赤の時代"から薬物に慣れ親しんでいたのかもしれません。
彼女を見つめ続けていた赤いレンも、薬物に対して抵抗がなくても不思議ではありません。
ボーカロイドになった二人が薬物へ手を染めたのは、このような背景があったと推測します。

"ドナルド笑い声"は子供たちの歓声、笑い声を憎むべきものとしてとらえている現在のレンの心情。
またあえたら☆」でレンが吸っていた『最後のガンジャ』の効いてきた証。
そして赤いリンが暴走したことをも示しています。


■歴史は繰り返す

悪夢のような記憶。
自分のすべてであった大切な人が、自分のせいで命を落とす。
自分の目の前で。


ボーカロイド・レンは考えます。「繰り返したくない」と。だから離れようとしました。
けれど、"赤の時代"の記憶を思い出すにつれて、リンへの思いも膨らんでいきました。
手を伸ばせば届く距離。
しかし、リンは今を楽しんでいる。自分のことだけを見てくれない。
(「けっせんとうじつ!」でのリンは、『恋に恋』していたので、真にレンを見ていなかったといえます。
レンはそれに気づいていたのでしょう)
"赤の時代"を忘れて、『書き換えられた』過去に疑問も持たず、生き生きとしているリン。
レンにとってそこは息苦しく、『嘘の世界』としか思えなかった。
嘘の世界で生きたくないよね?』は、
リンに真実を見せたい気持ちと、リンを道連れに一緒に堕ちたいという気持ち両方でしょう。
ここでもダブルミーニングの構造が登場しました。
リンが真実を知って、一緒に絶望してくれたらいい。
自分を憎んで、自分のことを消してしまおうとしても構うものか。


黒いUSBメモリは彼にとっての唯一の武器。最後の手段です。
引き金』は記憶を取り戻すきっかけ(トリガ=引き金)。
リンがレンの呼び出しで水道橋に向かっている頃、レンは結論を出しました。
真実の過去("赤の時代")を知らない、嘘の記憶で成り立っているこの世界で生きたくないよね?
そうだよね。
ひとりうなずくレン。

ここで、「またあえたら☆」につながります。
リンの登場です。
突然 何よ? キレるよ?』と怒り、『あんた 中学 サボり過ぎ!』と叱り飛ばしても、言葉はレンの耳に入らない。
目の前のリンと赤いリンがオーバーラップし、レンはリンへ手を伸ばす。
いいよ… 引き金を引こう さらば!

アッー!
またあえたら☆

レン(らしき人物)の引き金によって命を落とした赤いリンは、
今一度、レンの"引き金"によって「命を落とした過去」の追体験をすることになります。




"赤の時代"レン編はいかがだったでしょうか?今回も妄想多めになってしまいました。
できるだけリン編のネタばれはしないよう気をつけたつもりですが…
出来事と記憶と心情が入り混じっていて解釈が難しいですね。

"赤の時代"、真実の過去を知ったリンは何を思うのか。
昔話は「めでたしめでたし」で終わるのか。
次の曲「なやみむようっ!!」もお付き合いいただけたら嬉しいです。


≫「なやみむようっ!!」(動画&歌詞)

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