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【考察】「なやみむようっ!!」2部6曲目(14)を読み解く【その3】 2009.01.11[日]

動画&歌詞その1その2その3その4その5

彼女が真に『望んだ世界』とは。
その2を読んでからご覧ください。


■リンは語りかける
なやみむようっ!!」は、
ボカロリンが自我を持ったまま、赤いリンの記憶の世界にダイブしている時の状態を歌っています。
もっと言うと、レンにUSBメモリをさされて、データをロードしている最中の歌。
「しあわせなの!」のように、
レンと同じ場所に存在して、レンに語りかけている(けれどレンは無言のまま)状態ではありません。
しかし、なぜ一貫してボカロリンは赤いリンのときの気持ちを「レンに向かって」語りかけているのでしょうか?

レンに、真実を知ってもらいたいから。ではないでしょうか。
「おなわをちょーだいっ!」でレンが取り戻した("赤の時代"の)記憶が、
実は間違いだった!なんていう「どんでん返しのどんでん返し」ではありません。

赤いレンがスカーフを盗み撃たれ、赤いリンを巻き添えにした。

これは赤の時代に起きたまぎれもない事実。でも、"真実"は違う。
赤いリンは、何を考え一人で戦っ』ていたのか。
スカーフを盗んで走ってきた赤いレンを見て、どう思ったのか。
赤いレンが撃たれたときに、なぜ、『同胞』を撃つという行動に出たのか。
おしまいだぜ!」で『「こころ」までは読めないはずよ』と言っていた「こころ」を、
リンは今まさに取り戻しているところです。
その「こころ」に刻まれていた赤いリンの気持ちこそが"真実"

あたしの「こころ」を君に分かってほしい。
近くにいるけど、遠く暗い所で一人うずくまっている君。
伝えたい。君に伝えたい。


もしかすると、USBの中に赤いレンの記憶も一緒に入っていて、
赤いレンの「こころ」もリンが一緒にロードしたのかもしれません。
それがレンの言う『全て』。でも、その線はあまり考えられないと思います。
鏡音リン」というソフトウエアが「鏡音レン」というソフトウエアのデータを
ロードしてしまったら、記憶の整合性が取れなくなってしまいますし、
何よりちょっと無粋すぎますよね。

リンは、赤いリンの記憶の世界から
うずくまっているレンに手を差し伸べ、語りかけているのです。


■こそあど言葉
本作品「なやみむようっ!!」にみられる特徴の一つに、「指示語の多さ」が挙げられます。
あの』、『そこから違ってた』など多くの事柄や出来事は指示語で表現されるので、
文脈を理解して読み解いていく必要があります。
また、『あたし』『』などの代名詞は基本的に"あたし=リン""君=レン"ですが、
どの時代のリンレン」を指しているかによって、それぞれの意味が変わってきます。
冒頭から順に解釈していきましょう。


リンがいったいなぜ"この"世界を望んでいたのかは後で詳細を語ることにしましょう。


■望んでいた世界
なやみむようっ!!」で一番重要なキーワードは『望んでいた 世界』ではないでしょうか。
歌詞では分割されていますが、
本当は『望んでいた 世界に☆ 未来は変えられるの』だと編者は考えます。
リンは遠いレンに向かって語りかけます。

未来は望んだように変えられるんだよ。

「ボーカロイドとしての自分」が今いる「"プーチンP世界"の東京」こそ赤いリンの望んだ世界。
望んでいた未来に、私は今存在することができる。

記憶を取り戻す前、1部初期のリンは、
(ミクと比較して)常に2番手の自分がもどかしくて、振り向いてくれないレンが悲しくて
薬物に手を染めていました。
薬物で「ララララ☆ハッピー」状態になるのは現実逃避したいという心理から。
ここでいう「現実」=「"プーチンP世界"の東京」にいる「ボーカロイドとしての自分」。
リンの中では、「現実」<<「(改竄された記憶の中の)ロシア時代」と言えます。

また、「いっしょじゃない」までのリンは、
薬物こそ断ち切ったものの、
やはり"2番手の劣等感"、"レンを振り向かせたい欲求"という
根本的な部分は変化していませんでした。
ただ『現実見つめて 幸せつかむの』(「まほうはじゃどう」)と言って行動したぶん、
少しは「現実」に対峙しようという気持ちが見て取れます。
でもやはりリンの中では、「現実」<「(改竄された記憶の中の)ロシア時代」

しかし「なやみむようっ!!」では完全な逆転現象が起こっています。
「現実」>「(真実の"赤の時代")ロシア時代」
逃避すらしていた「現実」が実はリンの『望んでいた 世界』だというのです。

では、"赤の時代"はそんなにひどい世界だったのでしょうか?
改竄された記憶は、誰かのくれた美しい夢で、"赤の時代"は地獄だったというような。
そういう訳ではないと編者は考えます。

レンは、「ぬすみはげどう?」でこの「現実」のことを『嘘の世界』と表現しています。
嘘の世界』自体にも色々な解釈があって、必ずしも「現実」とイコールで結べるかと言ったら
難しいかもしれません。言葉を積むならば、
嘘の世界』≒(改竄された記憶を持ったまま存在する)「現実」
といった感じでしょうか。
けれど、レンの内側に存在する記憶は変化しても、待ち構えている「現実」は変化しませんよね?
それでもレンは「現実」を『嘘の世界』と呼び、
リンにも(そんな)『嘘の世界で生きたくないよね?』と語りかけています。
レンにとっては、"赤の時代"の記憶を取り戻しても逆転現象は起こらない。
「現実」<「(真実の"赤の時代")ロシア時代」となっているのです。

真にレンが"赤の時代"に戻りたいと思っているかは不明ですが…。
でもね、前(赤いリン)は今(リン)以上!』(「またあえたら☆」)から、
「現実」のリン<「(真実の"赤の時代")ロシア時代」の赤いリンと思っていることは確かです。
さらに、リンにも同じこと(「現実」<「(真実の"赤の時代")ロシア時代」)を期待しています。

少し脱線してしまいました。戻りましょう。
要は、"赤の時代"は人によって「現実」と比較してどちらがいいのか、意見が分かれる程度の「ひどさ」だということです。圧倒的ではない。
だけどリンは、「現実」>「(真実の"赤の時代")ロシア時代」。

リンが取り戻した「こころ」に答えがありました。


続きます≫その4

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