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【考察】「きえないひとみ。」2部8曲目(16)を読み解く【その2】 2009.02.05[木]

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【個人的考察
還ろう、あなたのもとに。


■水道橋
まずは、時制のおさらいから始めましょうか。
プーチンPの投稿者メッセージにもある、
「場面は「またあえたら☆」「みえないよるに。」と同日です。リン・レンは水道橋です。」
再び、この図を使用して説明します。(クリックで拡大、図の詳細はこちら

ぬすみはげどう?
それぞれの作品を一つのブロックに示し、その作品の歌い手を小さなブロックに色わけしてあります。
●R:リン ●L:レン ●M:ミク

きえないひとみ。」のはじまりは、「またあえたら☆」でリンが"アッー!"となった後のお話です。
冒頭、レンがリンを抱きしめる背景には東京ドームが浮かび上がっています。
(ちなみに水道橋にある場外馬券場、「ウインズ後楽園」は東京ドームから至近です)
間に挟まった「ぬすみはげどう?」は、"アッー!"とする前のレンの気持ち、
なやみむようっ!!」は、"アッー!"と赤の記憶を取り戻している最中のリンの気持ちを、
赤の時代の記憶とともに歌った曲です。

もう一つの物語であるミク・ドナルド編、「みえないよるに。」とも同日の出来事。
またあえたら☆」に登場するのは、ミクBefore(昔のミク)はもちろんのこと、
ミクAfter前の日などに収録したものなのかもしれないですね。
なかなか分かりにくいでしょうか。曜日は不明ですが、例えるならばこのような感じ。

(水曜日)
「けっせんとうじつ!」→「いっしょじゃない」(告白騒動)
 ↓
(金曜日)
またあえたら☆ミクAfterパート収録
 ↓
(土曜日昼)
「みえないよるに。」ミク・ドナルドは遊園地でデート中(昼パート)
 ↓
(土曜日夕方)
またあえたら☆ミクAfterパート放送→レン『全てを見せることを決意』、リン呼び出す。
 ↓
(土曜日夜)
「みえないよるに。」ミク・ドナルドはジャズバーでデート中。
またあえたら☆」リン、呼び出しに応じ水道橋までやってくる。→"アッー!"(赤の時代編へ)
「みえないよるに。」ミクとドナルドの別れ(夜パート)
きえないひとみ。」冒頭リンパート、リンの目覚め。


こうすると、「またあえたら☆」ミクAfterパートで"ミクが泣いていること"は重要な意味を持ってきますね。
自分の口を使って自分の望まない未来を語る"預言者ミク"によって、
ミクはドナルドとの別れを知ったのかもしれません。

リンに話を戻しましょう。
なやみむようっ!!」で取り戻した赤の時代の記憶は「赤いリンの人生の長さ」と同じですが、
高性能(?)なボーカロイドがロードするには少しの時間しか必要なかったようです。
レンの「抱擁」のすぐ後、赤いリンの「こころ」を取り戻したリンは、レンにこう言うのです。

何よ その手どけなさいよ


■「こころ」のゆくえ
リンは、赤の時代の記憶を取り戻しました。
なやみむようっ!!」でリンが見せたのは、圧倒的な幸福感でした。
悲劇の裏にある自分の「こころ」を取り戻したことで、
今このいる世界こそ『望んでいた世界』であり、レンも自分自身も『ただのボーカロイド』であると、
リンが現実を心の底から受け入れることができたのです。

…その割には、リン様の言葉はキツイですね。
レンの腕を解いてから、『考え過ぎ 気持ち悪い』ですから。

これは、「ぬすみはげどう?」のレンの台詞、『嘘の世界で生きたくないよね?』を
受けての言葉ではないかと編者は考えます。
嘘の世界』とは、真実の過去("赤の時代")を知らない、嘘の記憶で成り立っているこの世界のこと。
(→参考:歴史は繰り返す
レンはレンの理論をもって、「リンも『嘘の世界』で生きていることはおそらくつらく苦しいだろう」と考えたのでしょう。
もしくは、レンにとって現実のこの世界=『嘘の世界』(記憶があろうが無かろうが)だから、
嘘の世界』にいる自分はつらく苦しい。リンにもこの絶望を分かち合ってほしいと考えたのかもしれません。
"赤の時代"にからめとられているとはいえ、なんて自己中心的な考えでしょうか。
リンが好きで、
リンに幸せになってほしくて、
でも自分じゃ幸せにするのが無理だと思ったから身を引いた。
けれど、"赤の時代"の記憶が重すぎて、自分自身が保てなくなったときに
リンの幸せを願わず、リンを道連れに「一緒に堕ちたい」という気持ちが先に立ってしまった。
まさに『自分しか見てない』。

リンはこのレンの心理を見抜いていたのでしょう。そりゃ言葉もきつくなろうというもんです。
でもリンは、赤いレンを愛していた自分、赤いレンに救われた自分、赤いレンを救ってやれなかった自分の「こころ」を持っています。
だから、レンにもう一度「こころ」を込めて自分の気持ちを伝えようとしています。
「けっせんとうじつ!」のように、
小手先にしばられ『恋に恋』していた「こころ」のない告白ではなく、素直な自分の言葉で。


■"I'll accept you."
リンは自分の気持ちを素直に表現するのが少し苦手なようです。
特に、レンに対しては。
なやみむようっ!!」で見せた『後悔してないにゃー☆ また会えたんだもんね!』という言葉は、
母性さえ感じるほどの「強さと優しさ」を持っていました。
レンが自分自身を保ちきれないほど沈み込んでいたのは、
赤の時代に背負ったの記憶ゆえです。
それをすべて赦し、かつあるがままのレンを肯定することこそ、
今のレンにとって一番欲しかった言葉ではないでしょうか。

でも、リンはその気持ちをうまく伝えられない。レンに意地ばかりはってきたから。
精一杯素直になったリンが言えたのは『別にいいよ 現在が好きよ』。

なんか、罪悪感感じてるみたいだけど。
レンのくせに『考え過ぎ 気持ち悪い
("赤の時代"のことは)『別にいいよ
("赤の時代"じゃなくて、生きているこの)『現在(の君)が好きよ』。
今の『犬じゃない君がね』。


レンを肯定すると同時に、ちょっとしたパンチをお見舞いしていますね。
この部分は「またあえたら☆」の『君は本当 かわいい でもね、前は今以上!』を受けています。
過去に引きずられて現在のリンを肯定できないレンだとしても、『現在(の君)が好きよ』ですから。
たぶん少し引っかかった言葉だったのでしょう。

おっと、ここでレンをやり込めてしまったら元の木阿弥です。フォローせねばなりません。
記憶なくても好きになった
いい台詞ですね。しかしこの『記憶』、いったいどの"記憶"を指しているのでしょうか。

1."赤の時代"
リンが取り戻したのはたしかに"赤の時代"の"記憶"です。
"赤の時代"のことを思い出したからこそ、レンに対する愛情は深まったと言えましょう。
(ただ、レンにとって"赤の時代"=罪です。リンの「こころ」を分かってませんので、意味が分からなかったかもしれません)

2.改竄された過去
"赤の時代"は真実の"記憶"ですが、その前にリンにはロシア時代の過去が与えられていました。
それは改竄された過去の"記憶"
(→参考:GIFT
恐らくその過去は、レンがリンと同じく今のような姿であり、犬ではなかった過去。
レンが自分のことだけを見てくれていた甘美な"記憶"だったことでしょう。

リンが言う『記憶』とは、1、2両方ではないかと編者は考えます。
真実を知らなくても、甘美な思い出がなくても『好きになった』。
過去ではなく、現在を大事にしたいリンの姿勢が表れています。

と、しっかりフォローできたと思ったらリン様また爆弾発言
レン君のことが好きなのは、『まれに見るダメ野郎だから ほっとけない』ですって。
この年齢でダメ男好きを自覚しているあたり、なかなかマニアックです。
しかも、『犬じゃない君が』好きと言っておきながら、『お手』とは…
(動画でもちゃんと手を差し伸べてますね。)

補足すると、ここでもやはり「素直に気持ちを表現できてない」だけなのでしょう。
「けっせんとうじつ!」でどんな『手紙』を書いたのかはわかりませんが、
あの精神状態のリンが素直に「レンのことが好き」と書くとは思えません。
(→参考:『変わった☆』リン
校舎裏での告白騒動でも、同じようにちゃんと告白してなかったのではないでしょうか。
そんな照れ屋さんのリンが2回も『好き』と言っている。
猛烈に恥ずかしい。
だから本音ではなく、照れ隠しの『ダメ野郎』。
ダメなあなたでも、私は全部受け入れよう。
また、『お手』も『手と手 つないで歩くんだ!』と夢見ていたリンのことですから、
手をつなぎたい気持ちの裏返し(?)と言いますか、これも照れ隠しだと考えられますね。

過去なんて関係ない。
今のあなたが一番好きだよ。
ありのままのあなたが好き。
だから、ありのままの今のあたし、
鏡音リン』を受け入れて。



続きます≫その3

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